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アミノレブリン酸を用いた骨軟部肉腫に対する光線および放射線力学的療法

研究課題

研究課題/領域番号 23K08629
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56020:整形外科学関連
研究機関三重大学

研究代表者

中村 知樹  三重大学, 医学部附属病院, 助教 (50467362)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード光線力学的療法 / 放射線力学的療法 / アミノレブリン酸 / 骨軟部肉腫
研究開始時の研究の概要

5-アミノレブリン酸(5-ALA)は天然で合成されるアミノ酸で、光線により励起され抗腫瘍効果を発揮し、すでに脳腫瘍や膀胱腫瘍で臨床応用されている。また5-ALAは近年放射線照射にも励起されて抗腫瘍効果を発揮することも乳がん細胞を用いた基礎実験で報告されている。骨軟部肉腫は、希少がんで、薬剤の開発も遅く、手術治療以外の治療方法が依然として限定的な腫瘍ある。本研究は骨軟部肉腫細胞を用いて5-ALAを用いた光線および放射線力学的療法が有効かどうかを検証することを目的とした。本研究で有効性が確認できれば、新たな治療選択肢の一つとなりうることが期待できる。

研究実績の概要

骨軟部肉腫細胞株(LM8,143B, HT1080)を用いてアミノレブリン酸(5-ALA)を用いた光線力学的療法(5-ALA PDT)を中心に2023年度は研究を行った。
In vitroでは5-ALAの代謝経路でがん細胞に蓄積するプロトポルフィリンIX(PpIX)の蓄積をHT1080細胞株を用いて確認し、マウス正常細胞C2C12と比較して5-ALA投与後24時間、48時間で有意に蓄積することが明らかになった。またPpIXが蓄積する原因といわれているフェロキラターゼの発現低下をLM8,143BおよびHT1080の全ての細胞株で確認できた。LM8,143B, HT1080は5-ALAを100ug/mlおよび200ug/mlの濃度で投与して5-ALA PDTを行うとMTS assayで0ug/dlと比較して有意に細胞増殖活性を抑制していた。
In vivoではマウスの背部にLM8,143B, HT1080を移植し、5mm以上に成長後、200mg/kgの5-ALAを腹腔内投与し、その後PDTを行い14日に腫瘍の大きさを比較した。その結果、5-ALA PDTを行ったマウスの腫瘍径は無処置群、5-ALAのみ投与した群、光だけを照射した群と比較して有意に小さいことがわかった。
以上より骨軟部肉腫細胞株において5-ALA PDTは有効であることがわかった。特にマウスに移植した腫瘍での5-ALA PDTの効果を証明した報告は今までになく、極めて重要な結果であったと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究1年目で骨軟部肉腫に対する5-ALA PDTの効果を証明できた。これは当初の予定どおりの計画である。

今後の研究の推進方策

2年目になる2024年度は放射線力学的療法の効果および、マウスに移植した腫瘍の切除と5-ALA PDTとの治療効果の検証を行っていく予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] The Effect of Photodynamic Therapy Using 5-Aminolevulinic Acid in Bone and Soft Tissue Sarcoma Cells2024

    • 著者名/発表者名
      ADACHI RYOHEI、NAKAMURA TOMOKI、NAKATA KENTA、UCHIYAMA TERUYA、HAGI TOMOHITO、ASANUMA KUNIHIRO、SUDO AKIHIRO
    • 雑誌名

      Anticancer Research

      巻: 44 号: 3 ページ: 963-969

    • DOI

      10.21873/anticanres.16891

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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