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骨代謝亢進が運動器変性疾患の疼痛症状を誘発する機序の検討

研究課題

研究課題/領域番号 23K08682
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56020:整形外科学関連
研究機関札幌医科大学

研究代表者

射場 浩介  札幌医科大学, 医学部, 特任教授 (60363686)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード疼痛 / 骨粗鬆症 / 変形性関節症 / 複合性局所疼痛症候群 / 骨代謝亢進 / 骨代謝異常
研究開始時の研究の概要

「運動器疼痛を誘発する組織変化が難治性疼痛疾患における患肢の局所性骨粗鬆症化を誘発する原因の一つである。」と仮説を立て、動物モデルを用いた研究を計画した。

研究実績の概要

C57BL/6J雌マウスを用いて疼痛行動を示さないレベルの早期変形性膝関節症(OA)モデルを樹立した。本OAモデルマウスに卵巣摘除による閉経後骨粗鬆症(OP)を組み合わせた(OA+OP)モデルを作製し、何も処置をしないコントロール群、OA群、OP群、OA+OP群間で疼痛行動、組織変化、疼痛関連遺伝子や骨代謝関連分子の発現変化など種々のパラメーターについて、4群間での比較検討を行った。OP+OA群はOA群と比較して、有意な骨代謝亢進を認めた。一方、膝関節の組織学所見ではOA群とOA+OP群間で有意差を認めなかった。OA+OP群では、OA単独群と比較して有意な疼痛行動の増強を認めた。また、OA+OP群は、OA単独群が疼痛行動を認める時期より、早期に有意な疼痛行動を認めた。さらに、これらの疼痛行動に対して、骨吸収抑制剤のビスホスホネートはCox2 inhibitorと比較して有意な改善効果を認めた。以上より、骨代謝亢進が変形性関節症などの運動器変性疾患の疼痛症状を誘発すると可能性を示した。
C57BL/6Jマウス(オス)を用いて骨折治癒後疼痛モデルを樹立した。脛骨中央を経皮的に鉗子でピンチして骨折を作製した後、キャスト固定する。骨折後にキャスト固定をした3週後に、疼痛閾値の低下が低下する。本実験では、C57BL/6Jマウス(オス)を用いて右脛骨骨折を作製した後、右膝関節軽度屈曲、足関節底屈位で3週間キャスト固定を行った。その後、3週間で骨癒合を認めることを確認した。本モデルを用いて継時的な疼痛行動評価を行った結果では著しい疼痛増強を認めた。以上より、本モデルは複合性局所疼痛症候群(Complex Regional Pain Syndrome: CRPS)モデルとして使用可能であると考えられた。さらに、これらのマウスに対して、荷重負荷や運動負荷をすることで疼痛行動の改善をみとめた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまでの研究結果より、骨代謝亢進が変形性関節症などの運動器変性疾患の疼痛症状を誘発することについて、マウスモデルを用いて示すことができたこと。さらに骨粗鬆症治療薬が疼痛行動改善に有効であることの知見を得た。
さらに複合性局所疼痛症候群モデルマウスを樹立して、運動療法の有効性と骨代謝変化の関係について検討を開始している。
以上より、研究の進捗状況は良好と考える。

今後の研究の推進方策

複合性局所疼痛症候群モデルマウスを用いて、歩行運動と荷重運動負荷などの運動負荷をモデルマウスに行いない、疼痛行動を詳しく検討する。また、疼痛関連分子や筋代謝、骨代謝関連分子の発現、免疫組織学的変化の評価を行い、本モデルマウスにおける疼痛行動と骨代謝変化の関係について検討を進める。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 軟部組織損傷が骨代謝および筋代謝に及ぼす影響2023

    • 著者名/発表者名
      清本憲太、射場浩介
    • 学会等名
      第38回日本整形外科学会基礎学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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