研究課題/領域番号 |
23K08713
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
上仁 数義 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (90324590)
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研究分担者 |
影山 進 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50378452)
堀井 常人 滋賀医科大学, 医学部, 客員助手 (70838458)
萩原 明郎 滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (90198648)
河内 明宏 滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (90240952)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 尿道 / 羊膜 / 脂肪由来幹細胞 / 二層性生体吸収性足場 / 再生 |
研究開始時の研究の概要 |
正常の尿道内腔を有し排尿時圧に耐えうる良好な尿道の再生を目指し、二層性生体吸収性足場(内層に羊膜分泌上清を浸透させ、外層にADSCsを播種した)P(LA/CL)不織布を精巣固有鞘膜による血流供給で熟成させたものを、尿道形成術に使用する。
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研究実績の概要 |
回腸利用膀胱拡大術に取って替わる新たな手段を見出すべく、我々はこれまでに、羊膜及び生体吸収性材料のカプロラクタム重合体P(LA/CL)を足場とし、口腔粘膜(膀胱上皮として)および胃平滑筋細胞(膀胱筋層として)を播種し、イヌの膀胱拡大術モデルを作成し成功してきた。また同じ手技をウサギにも行い成功してきた。さらに手技の簡便化を目指し、P(LA/CL)で繊維間隔の異なる二層性足場材料を作成し、分離培養した羊膜上皮細胞(膀胱上皮として)、脂肪由来幹細胞(ADSCs)(膀胱筋層として)を播種し、ウサギの膀胱拡大術モデルを作成し成功してきた。この実験モデルは、他の尿路である尿道再生に応用できると考えた。本研究では、正常の尿道内腔を有し排尿時圧に耐えうる良好な尿道の再生を目指し、二層性生体吸収性足場(内層に羊膜分泌上清を浸透させ、外層にADSCsを播種した)P(LA/CL)不織布を精巣固有鞘膜による血流供給で熟成させたものを、尿道形成術に使用する。 生体材料を用いた尿道形成を目標に、ウサギを用いた研究を行っている。本年度の研究概要は以下の通りである。 羊膜および生体吸収性2層足場材料を用いた形成尿道(内腔を羊膜、外側をPC/AL)を作成し、陰嚢精巣固有鞘膜内に挿入し、5週間熟成させた。5週後にオリジナル尿道を形成尿道に置換させた。研究計画書では精巣固有鞘膜の血流を保ったまま、有茎での尿道形成を予定していたが、癒着が強く有茎では不可能であった。4か月後に尿道造影を行ったが形成尿道は十分の内腔を有し、瘢痕は認めず機能的尿道再生に成功した。 熟成期間を短縮させ、3週間で尿道形成を行った3個体は、1ヶ月以内に死亡した。死亡原因の解明に加え、今後症例を増やし、機能的尿道再生に必要な尿道熟成期間など検討をすすめていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
羊膜および生体吸収性2層足場材料を用いた形成尿道(内腔を羊膜、外側をPC/AL)を作成し、陰嚢精巣固有鞘膜内に挿入し、5週間熟成させた。5週後にオリジナル尿道を形成尿道に置換させた。研究計画書では精巣固有鞘膜の血流を保ったまま、有茎での尿道形成を予定していたが、癒着が強く有茎では不可能であった。4か月後に尿道造影を行ったが形成尿道は十分の内腔を有し、瘢痕は認めず機能的尿道再生に成功した。 熟成期間を短縮させ、3週間で尿道形成を行った3個体は、1ヶ月以内に死亡した。死亡原因の解明に加え、今後症例を増やし、機能的尿道再生に必要な尿道熟成期間など検討をすすめていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
羊膜および生体吸収性2層足場材料を用いた形成尿道(内腔を羊膜、外側をPC/AL)での尿道形成が安定するよう、少なくとも生存が5例となるよう条件を整える(現在4例施行)。必要に応じて、脂肪由来幹細胞を用いた研究も行う予定である。
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