研究課題/領域番号 |
23K08749
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
植田 浩介 久留米大学, 医学部, 講師 (60569440)
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研究分担者 |
米倉 慧 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(PD) (20912736)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 腸内微生物叢 / 腎細胞癌 / 真菌 / ウイルス / 免疫療法 / 腸内細菌 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、進行性腎細胞癌に対する免疫チェックポイント阻害剤(ICI)を含むがん複合免疫療法と真菌・ウイルスを含めた腸内微生物叢や腸管免疫環境の変化を調べ、抗腫瘍効果との関係性を明らかにする。ICIの効果予測因子として、腸内細菌とその代謝産物に関する報告が多数なされているが、腎細胞癌患者における細菌以外の腸内微生物叢のプロファイリングについてはよく知られていない。腎細胞癌患者のがん複合免疫療法の治療効果の差異に関して真菌・ウイルスを含む腸内微生物叢プロファイル解析とそれらが産生する代謝産物を明らかにし、腎細胞癌に対する効果的なICIを含むがん複合免疫療法の有効性の向上を目指す。
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研究実績の概要 |
近年、免疫チェックポイント阻害剤の効果予測因子として、腸内細菌とその代謝産物の重要性が相次いで報告されている。しかし、腎細胞癌を含む悪性腫瘍患者における細菌以外の腸内微生物叢のプロファイリングについては進んでいない。さらに進行性腎細胞 癌においては現在免疫チェックポイント阻害薬を含むがん複合免疫療法が治療の主体となっており、治療効果を予測する新たなバイオマーカーの探索が求められている。本研究では、進行性腎細胞癌に対する免疫チェックポイント阻害剤を含むがん複合免疫療法と真菌・ウイルスを含めた腸内微生物叢や腸管免疫環境の変化を調べ、その抗腫瘍効果との関係性を明らかにすることである。まず、我々は手術加療を行う限局性腎細胞癌患者、免疫チェックポイント阻害薬を含むがん複合免疫療法を導入した進行性腎細胞癌患者から治療前、治療3ヵ月後、治療6ヵ月後の糞便、血液検体を採取した。これまでに限局性腎細胞癌患者28名、進行性腎細胞癌患者17名の検体を採取しており、今後、次世代シークエンシングによる配列解析を行い、腸内細菌・真菌・ウイルスを同定する予定としている。そこから得られた結果から免疫チェックポイント阻害剤を含むがん複合免疫療法の治療効果と相関する腸内微生物叢プロファイルの探索ならびに治療奏効期間、生存期間と相関する腸内微生物叢プロファイルの探索、短鎖脂肪酸との相関解析、腎細胞癌組織における免疫細胞の発現と腸内微生物叢との相関解析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでに限局性腎細胞癌患者28名、進行性腎細胞癌患者17名の糞便検体を採取しており、研究参加に同意を頂いた患者の臨床情報が得られている状態である。今後、採取した糞便検体の各種解析、組織検体の解析を行い、腎細胞癌患者の治療効果の差異に関して腸内微生物叢プロファイル解析とそれらが産生する短鎖脂肪酸をはじめとした代謝産物を解析し、それらが与える影響について明らかにしていく予定である。しかし、検体採取にやや時間を要しており、研究の進捗はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
実験計画に基づいた研究を遂行する。現在までに手術加療を行う限局性腎細胞癌患者、免疫チェックポイント阻害薬を含むがん複合免疫療法を導入した進行性腎細胞癌患者からの検体が採取されており、今後、糞便検体の各種解析、組織検体の解析を行い、腎細胞癌患者の治療効果の差異に関して腸内微生物叢プロファイル解析とそれらが産生する短鎖脂肪酸をはじめとした代謝産物を解析し、それらが与える影響について明らかにしていく予定である。
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