研究課題/領域番号 |
23K08757
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
植木 秀登 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (00903296)
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研究分担者 |
北川 孝一 神戸大学, 科学技術イノベーション研究科, 特命助教 (00822884)
白川 利朗 神戸大学, 科学技術イノベーション研究科, 教授 (70335446)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 免疫療法 / がんワクチン / 経口ワクチン / 腎癌 / WT1 / 経口がんワクチン / 免疫チェックポイント阻害薬 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、Wilms’ tumor (WT) 1 表層提示組換えビフィズス菌を用いた経口がんワクチンが免疫チェックポイント阻害薬の腎癌に対する抗腫瘍効果を増強するか、を明らかにすることを目的とする。さらに、ビフィズス菌の経口投与は、腸内細菌叢を変化させることで免疫療法の治療効果を高めることがメラノーマで証明されている。そのため、今回我々は、マウス腎癌モデルを用いて、腫瘍増殖抑制能の評価、腫瘍浸潤リンパ球解析や免疫組織学的評価を行うことで、経口がんワクチンの抗腫瘍効果がWT1特異的な免疫誘導効果と腸内細菌叢の変化の両方に起因することを明らかにする。
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研究実績の概要 |
マウス腎癌モデルを用いて、WT1表層発現したビフィズス菌の投与による抗腫瘍効果の評価を行った。具体的には、平均腫瘍体積、腫瘍内の浸潤リンパ球解析、免疫染色での評価を行った。いずれも、WT1表層発現したビフィズス菌の投与で免疫反応の活性化による抗腫瘍効果を発揮したことを示唆する所見が得られた。平均腫瘍体積では、PBS投与群に対してWT1表層発現したビフィズス菌と免疫チェックポイント阻害薬の併用群は有意に腫瘍の発育が抑制された。腫瘍内の浸潤リンパ球解析でも、併用群においてCD8陽性細胞の浸潤を認めた。WT1表層発現したビフィズス菌の単剤投与群では、CD4陽性細胞が多く浸潤している初見も得られ、一部Treg細胞の関与による治療抵抗性を示唆する所見もあった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マウス腎癌モデルを用いた実験は予定通り進行しており、前述した内容については解析結果が得られている状況であるため。
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今後の研究の推進方策 |
抗腫瘍効果を発揮するメカニズムについて追加実験で明らかにする。また、ビフィズス菌の連続投与による腸内細菌叢の変化にも着目し、治療の効果との関係性に着目して実験を行なっていく。
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