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マイクロバブル・ナノ粒子が誘導する結晶貪食Mφを利用した尿路結石の溶解治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K08763
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56030:泌尿器科学関連
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

田口 和己  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (00595184)

研究分担者 田上 辰秋  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 准教授 (10609887)
安藤 亮介  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30381867)
安井 孝周  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
海野 怜  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (40755683)
岡田 淳志  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70444966)
杉野 輝明  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (70881746)
濱本 周造  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (80551267)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード尿路結石 / マクロファージ / ナノ粒子 / マイクロバブル
研究開始時の研究の概要

本研究では、Mφの結晶貪能を利用した「尿路結石の溶解治療」の開発のため、ナノ粒子の取り込みと超音波標的マイクロバブル破壊による組織選択性に着目し、臨床応用を目指したiPS細胞での実証を含む以下の医工薬連携研究を行う。
[1] ナノ粒子取り込みMφの結晶貪食活性化による尿路結石形成の抑制
[2] 超音波標的マイクロバブル破壊を利用した腎特異的Mφ活性化治療の確立
[3] iPS細胞由来の3次元培養モデルにおけるナノ粒子-マイクロバブル治療の実証

研究実績の概要

【背景・目的】これまでに私たちは、マクロファージ(Mφ)が尿路結石の形成および消失に関与していることを報告してきた。また、抗炎症性M2Mφが強い結石食作用を持ち、結石形成を抑制することも示した。しかし、Mφによる結石食作用のメカニズムは明確ではなく、体内での分化誘導方法も課題である。このため私たちは、ナノ粒子を使用した薬物送達システム(DDS)によるMφの貪食作用の向上の可能性に着目した。今回、MΦの貪食作用向上のため、これまでの研究成果からビオグリタゾン(PGZ)をナノ粒子装填薬剤として選んだ。
【方法】6-8週齢のC57BL/6J雄マウスから骨髄由来のMφ(BMDM)を採取した。シュウ酸カルシウム一水和物(COM)、COM+PGZ(5μM)、およびCOM+PGZ(10μM)を添加した3群のBMDMにおいて、M2Mφへの分化誘導をフローサイトメトリー(BD FACSCantoII)で評価した。PGZをカプセル化したナノ粒子は、PLGA(L/G比 75:25)とPGZを使用したemulsion solvent diffusion methodで調製した。
【結果】フローサイトメトリーにより、BMDM+COM群では30,000細胞中67個、BMDM+COM+PGZ(5μM)群では212個、BMDM+COM+PGZ(10μM)群では155個のM2Mφ(F4/80(+)およびCD206(+)で示される)が確認され、PGZ装填群で増加が示された。
【結論】PGZをカプセル化したナノ粒子がM2Mφへの分化誘導を向上させる可能性が示されたが、さらなる検証が必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は、上記のin vitroの研究に加えて、モデルマウスを利用したin vivoの研究も予定していた。しかし、in vitroの研究に使用する骨髄由来MΦの確保のためのマウス実験に時間を要したことと、ナノ粒子作成の調整、ナノ粒子投与のための尾静脈注射の手技確立などの問題があり、予定より遅れている。
これらの準備がほぼ整ってきているため、次年度に早々に実験をすすめていきたい。

今後の研究の推進方策

ナノ粒子の作成・評価を行う薬学研究科、薬物送達学分野での研究体制が整いつつある。さらに今後はナノ粒子の調整のみならず、基本的なin vitroの研究も同施設で行っていく予定であり、実験速度をさらに加速させていく。
さらにin vivo研究についても体制が整っているので、医学研究科にてマウス実験をすすめていく。
マイクロバルブについては、ディスカッションとpreliminaryな研究をすすめていくことで、すぐにでもin vitro, in vivoな研究が行えるよう、体制を整えていきたい。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] An Update of In Vivo Application of Artificial Intelligence and Robotics for Percutaneous Nephrolithotripsy: Results from a Systematic Review2023

    • 著者名/発表者名
      Vineet Gauhar, Carlo Giulioni, Nariman Gadzhiev, Virgilio De Stefano, Jeremy Yuen-Chun Teoh, Ho Yee Tiong, Taguchi Kazumi, Giulio Milanese, Andrea Benedetto Galosi, Bhaskar Kumar Somani, Daniele Castellani
    • 雑誌名

      Curr Urol Rep

      巻: 24 号: 6 ページ: 271-280

    • DOI

      10.1007/s11934-023-01155-8

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Quantitative analysis of calcium oxalate monohydrate and dihydrate for elucidating the formation mechanism of calcium oxalate kidney stones.2023

    • 著者名/発表者名
      Maruyama M, Sawada KP, Tanaka Y, Okada A, Momma K, Nakamura M, Mori R, Furukawa Y, Sugiura Y, Tajiri R, Taguchi K, Hamamoto S, Ando R, Tsukamoto K, Takano K, Imanishi M, Yoshimura M, Yasui T, Mori Y.
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 18 号: 3 ページ: 0282743-0282743

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0282743

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 尿路結石症データバンク構築のためのREDCapを利用した多施設共同前向き研究の設立2023

    • 著者名/発表者名
      田口 和己、山下 真平、平山 幸良、阿南 剛、井上 慎也、中澤 佑介、坂本 信一、井口 太郎、海野 怜、原 勲、市川 智彦、宮澤 克人、安井 孝周
    • 学会等名
      第110回日本泌尿器科学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ロキサデュスタットは炎症を抑制することで腎結石形成を予防する2023

    • 著者名/発表者名
      河瀨 健吾、濵本 周造、岡田 朋記、茶谷 亮輔、田中 勇太朗、杉野 輝明、海野 怜、藤井 泰普、田口 和己、小林 隆宏、岡田 淳志、安井 孝周
    • 学会等名
      第110回日本泌尿器科学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 結石モデルマウスの網羅的解析とヒトGWASの統合解析による腎臓特異的尿路結石関連遺伝子の同定2023

    • 著者名/発表者名
      茶谷 亮輔、田口 和己、服部 竜也、須江 保仁、河瀨 健吾、岡田 朋記、畦元 将隆、濵本 周造、岡田 淳志、岡田 随象、安井 孝周
    • 学会等名
      第110回日本泌尿器科学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] マクロファージにおける結晶付着のオステオポンチンの機能解析2023

    • 著者名/発表者名
      服部 竜也、田口 和己、鳥居 孝英、須江 保仁、磯谷 正彦、茶谷 亮輔、岡田 明記、河瀬 健吾、田中 勇太朗、杉野 輝明、濵本 周造、安藤 亮介、岡田 淳志、安井 孝周
    • 学会等名
      日本尿路結石症学会第33回学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 糖尿病と尿路結石2023

    • 著者名/発表者名
      安藤 亮介、安井 孝周
    • 総ページ数
      5
    • 出版者
      医学図書出版
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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