研究課題/領域番号 |
23K08793
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
立花 眞仁 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (30431571)
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研究分担者 |
菅原 淳史 東北大学, 大学病院, 助教 (00554403)
志賀 尚美 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (20595558)
渡邉 善 東北大学, 大学病院, 講師 (40722567)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 生殖補助医療 / がん生殖 / 卵子提供 / 核移植 / 細胞質移植 / 卵子凍結 |
研究開始時の研究の概要 |
卵子の数と質は不妊治療の成否に大きく関わっている。本研究では、がんサバイバーの生殖補助医療におけるMRTの応用を目指した研究(基盤C:19K09772)において取り組んだ卵子極体(余剰雌性ゲノム)を用いた卵子/受精卵創生を発展し、①単為発生を用いた卵子ゲノムの複製とMRTを組み合わせることによって、患者ゲノムを受け継いだより多くの卵子創生に挑戦する。更に、②成熟卵第二減数分裂(MII)紡錘体を持つ卵子と他の雌性ゲノムにより創生した卵子の相違を分子生物学的に明らかとしその対策法を探索する。
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研究実績の概要 |
本年度は研究計画1として単為発生胚の細胞周期とゲノムの複製様式の検討と、研究計画2としてPRFGTの実現可能性の検証とPRFGT卵子と対照となる未操作のMII卵子からmRNAを抽出し、NGSによるtranscriptome解析を行い、DEGsの検出並びにクラスター解析を行う。また、MII卵紡錘体、極体由来紡錘体、PRFG由来紡錘体それぞれを形態学的評価として、微小管、セントロメア、Spindle assembly check point蛋白(MAD-2など)の免疫蛍光染色による共焦点顕微鏡による観察や、MII紡錘体のスコアリングと比較検討を予定していた。 しかしながら、当初PRFGTに使用予定していた細胞融合試薬である、HVJ-E(GenomeONE CF、石原産業会社)が製造販売中止となってしまった。そのため、胞融合にはエレクトロポレーション法を用いることとした。2社のデモ機2機(ベックス社CFB16-HBとBTX社ECM2001)を検討した。BDF1マウス卵を2系統準備し、PRFGT前日に採卵して単為発生させた2細胞期胚(G1期相当:1n2c)とPRFGT当日にMII卵を採卵した。MII卵はMII紡錘体の除去を行ったドナー細胞質体(Cytoplast)とし、ドナーCytoplastの囲卵腔に単為発生2細胞期の核(G1期相当:1n2c)をPRFGTした。PRFGT後の細胞融合を確認したところ、約6割の融合率が得られた。また、融合した単位発生雌性核は、Oosightスピンドルビューイメージングを用いた検証にてPRFGTM卵子内でMII期相当の紡錘体を形成することが確認できた。PRFGT再構築卵に対してICSIを行った胚は、約3割程度の効率で胚盤胞まで発生することが確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記試薬の販売停止により、細胞融合方法について変更を余儀なくされ、新規の機器購入を必要としたため。
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今後の研究の推進方策 |
細胞融合機器の購入と準備が整ったため、前年度の遅れを取り戻すことは可能と思われる。具体的には4細胞期以降の細胞周期の同定、2細胞期PRFG、4細胞期核PRFGでのIn Vitroの胚発生の検証、PRFG由来の紡錘体の形態評価、STRを用いたPRFG胚のGenetic testing(Parentage analysis)を確率し、雌性核のコピーからなる兄弟胚であることの立証方法を確立する。
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