研究課題/領域番号 |
23K08794
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
山脇 芳 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (90650622)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 卵巣がん / プラチナ抵抗性 / 3次元培養 / G6PD / NRF2 / がん幹細胞 / ペントースリン酸経路 |
研究開始時の研究の概要 |
がん再発の本態は、初回治療に抵抗性を示し、残存したがん幹細胞の再増殖であると考えられる。申請者は、患者由来卵巣がん幹細胞の3次元スフェロイド培養系を利活用し、卵巣がん幹細胞の治療抵抗性獲得機序の解明を進めている。これまでに、①卵巣がん幹細胞のプラチナ抵抗性獲得に、G6PDを介したペントースリン酸経路(PPP)の活性化が関与し、②転写因子NRF2のターゲット遺伝子群(PPP関連遺伝子を含む)の発現とプラチナ抵抗性に相関があること、を明らかにした。本研究目的は、NRF2過剰発現卵巣がんスフェロイド細胞を新規作成し、PPPを基軸とした卵巣がん幹細胞のプラチナ抵抗性獲得機序を解明することである。
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研究実績の概要 |
上皮性卵巣がんには代表的な4つの組織型(漿液性、粘液性、類内膜、明細胞)があり、治療成績や臨床予後もそれぞれ異なっている。これまでに30例の卵巣がんスフェロイド細胞の樹立に成功した。樹立した卵巣がんスフェロイド細胞のプラチナ製剤(シスプラチン、カルボプラチン)の感受性を in vitroで解析したところ、プラチナ抵抗性細胞と感受性細胞の2群に層別化することができ、プラチナ製剤への抵抗性を特に有する細胞を同定した。卵巣がんスフェロイド細胞のRNAシーケンスによる網羅的遺伝子発現解析の結果、抵抗性を有する細胞では、転写因子NRF2とペントースリン酸経路の律速酵素であるG6PDの発現が高いことが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
他の業務が多忙であったため
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今後の研究の推進方策 |
我々はNRF2がG6PD の発現を調整することでプラチナ製剤への感受性を制御している可能性があると考えており、来年度以降は樹立した卵巣がんスフェロイド細胞を用いた機能解析実験による検証をさらにすすめたい。
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