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月経周期における性ホルモン変動が子宮内膜症患者の免疫・炎症にもたらす影響

研究課題

研究課題/領域番号 23K08804
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

田中 佑輝子  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50806297)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード子宮内膜症 / 免疫 / 制御性T細胞 / 炎症性サイトカイン
研究開始時の研究の概要

子宮内膜症は高率に不妊を合併する。子宮内膜症患者では健常者と比較し子宮などの局所で免疫異常があると報告されている。我々は、子宮内膜症患者では制御性T細胞(過剰な免疫を抑制する細胞)が減少していること、また制御性T細胞を抑制すると子宮内膜症病変が増悪することを明らかにした。制御性T細胞は妊娠にも関与しているため、子宮内膜症患者の不妊と制御性T細胞の関連を検討する。

研究実績の概要

子宮内膜症は妊孕性に負の影響を与える。免疫学的異常は子宮内膜症が引き起こす不妊の大きな要因と考えられるが、そのメカニズムは未だ明らかではない。申請者らはこれまでに、子宮内膜症患者の正所性子宮内膜や子宮内膜症病巣で真に免疫抑制能を持つ制御性T細胞(activated Treg: aTreg)が減少していること、Tregを一時的に減少させるマウスモデルでは子宮内膜症様病巣が増悪すること、を明らかにしてきた。母子免疫寛容を考えるとこの知見は、aTregが子宮内膜症の病巣形成のみならず、その妊孕性にも影響を与えることも想起させるものである。また、女性の体内では月経周期によって女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)量は劇的に変動している。免疫細胞や炎症性サイトカインは、これらの女性ホルモンの影響で増減すると報告されている。そのため、とくに不妊症メカニズムを明らかにするためには、Tregをはじめとする免疫細胞を月経周期に分けて検討することが重要と考えた。
女性ホルモン、免疫細胞、炎症性サイトカインは子宮内膜症に大きく影響を与える3大要因である。これらの3要素は正常女性では互いに影響を与えており、その変動によって妊孕能が維持されていると考えられているが、これまでこの3要素を網羅的に検討した報告はなく十分に検討されているとはいえない。また、その3要素の変動は子宮内膜症患者では非子宮内膜症患者と異なっているのかどうかも検討されていない。本研究では、月経周期毎に子宮内膜症患者と非子宮内膜症患者における女性ホルモン、免疫細胞および炎症性サイトカインの変動を解析することで、子宮内膜症が及ぼす不妊メカニズムを明らかにする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

子宮内膜症群(N=20)と対照群(N=20)での比較を予定しているが、現在のところ、子宮内膜症群は8例、対照群は13例の検体を採取できている。全例、条件を満たしていること、同意を得ていることを確認している。そのうち、半数以上をすでにフローサイトメトリーで解析している。リアルタイムPCRもすでに半数以上の検体でIL-6, IL-8, TGF-βの解析をしている。現時点では、排卵期のaTregがやや他の時期よりも多いデータを得ているが、検体数がまだ少ないため、有意差はない。またIL-6, IL-8, TGF-βに関しては、まだ明らかな傾向も不明である。

今後の研究の推進方策

さらに検体が必要であるので、条件にあてはまる検体採取を行う。そして、フローサイトメトリー、リアルタイムPCRの解析を今後も継続し、また検体数が十分となれば、ELISAの解析も始める予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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