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オルガノイド培養を用いた子宮内膜症を背景とした卵巣癌発癌機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K08829
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

中村 康平  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (10775802)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード卵巣癌 / オルガノイド / 婦人科腫瘍学 / 発癌機構 / 内膜症性嚢胞 / 遺伝子変異 / 発癌機序
研究開始時の研究の概要

卵巣にできる子宮内膜症(内膜症性嚢胞)は、卵巣癌(類内膜癌(Endometrioid carcinoma: EC)と明細胞癌(Clear cell carcinoma: CCC))の前駆病変とされている。内膜症性嚢胞の時点で既にKRAS, PIK3CA, ARID1Aなどの遺伝子変異が認められているとの報告があるが、発癌機序は不明である。本研究では、内膜症性オルガノイド、およびEC、CCCの術材検体の全エクソン解析、トランスクリプトーム解析によって得られる遺伝子プロファイルを比較し、in vivoモデルを用いて内膜症性嚢胞からの発癌機序の分子生物学的な解明を目指す。

研究実績の概要

良性の内膜症性嚢胞の全エクソン解析による遺伝子プロファイルは報告がない。これは、内膜症性上皮が単層であり、ホルマリン固定パラフィン包埋組織では全エクソン解析に必要なDNA量の回収が困難なことが原因である。内膜症性上皮細胞のオルガイノイドの樹立はこれまでに報告はないが、我々は、15例の内膜症上皮オルガノイド培養に成功し、全エクソン解析に十分なDNA抽出に成功した。15例ともがん関連遺伝子のパネルシーケンスは終了しており、KRAS, PIK3CA, ARID1Aの各変異を単独、あるいは複数の組み合わせで認める、多段階発癌モデルの実証のために極めて貴重なサンプルの取得に成功した。今後、未知の原因遺伝子の探索を目的とし、全エクソン解析、RNA-seq、Visium空間的遺伝子発現解析を行なう。これは、内膜症性上皮細胞にはKRAS等の遺伝子変異がすでに入っていることが実証されたため、癌化にはこれまで報告のないマイナーな遺伝子異常が関与している可能性が高く、全エクソン解析やRNA-seqによる網羅的解析が今後の発癌機序の解明には必須である。また、内膜症上皮は単層であるため、間質の癌化への寄与を探索するためにもVisium空間的遺伝子発現解析も有用と考える。患者由来オルガノイドは、実際の疾患の遺伝型と表現型を忠実に反映するため、ゼノグラフト等で見られた基礎研究と実臨床とのギャップを埋める実験モデルとなりうる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画書に沿い、計画通りに研究を遂行できているため

今後の研究の推進方策

今後も研究計画書に沿い、研究を進めていく予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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