研究課題/領域番号 |
23K08849
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
新開 翔太 札幌医科大学, 医学部, 助教 (40867488)
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研究分担者 |
鳥越 俊彦 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20301400)
真里谷 奨 札幌医科大学, 医学部, 助教 (50836757)
藤野 雄一 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 特命教授 (60588218)
斉藤 豪 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90145566)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | AI / 深層学習 / 子宮頸がん / 細胞診 / 診断支援 |
研究開始時の研究の概要 |
札幌医科大学関連施設を対象にスライドを収集し、そこから15,000枚程度の学習用デジタル画像を作成する予定である。収集されたスライドは可能な限り速やかにデジタルスキャンを実施する予定である。デジタルデータに対して行うアノテーション付与作業は専門家によるトリプルチェック体制で判定精度維持を図る。教師データが完成し次第、それらを学習に供した細胞診判定プログラムの作成および精度の検討を開始する。 教師データ完成までの期間で、細胞診プログラムにおけるアルゴリズムの仕様策定を行う。学習が完了し、サーバー実装・スマホアプリ実装が可能となった時点で、性能評価試験を実施する。
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研究実績の概要 |
深層学習技法による画像分類タスクの細胞診への単純な応用は、海外の大規模検討でも性能が頭打ちとなりつつある。我々は細胞診に適したアルゴリズムの選択が必須と考え、子宮頸部扁平上皮病変進展様式に適合した学習手法として、ラベル平滑化および選好学習での検討を行った。 国際的にも子宮頸がんリスクとHPV遺伝子型の関連が注目されており、本邦でのがん検診スケジュールにもHPV検査の導入が進みつつある。HPV感染の状況は機械学習における判定の補助情報になるかを調査すべく、既存の細胞診学習データにHPV遺伝子型情報を付与する事で判定精度に及ぼす影響について検討を行った。また子宮頚部細胞の異形成はHPV感染によってもたらされる事は知られているが、1部の遺伝子型は形態学的評価による判別が可能との先行報告があることから、深層学習技法による判定の可能性について判定精度の検討を行った。 他方で将来的な目標である検者が行っている業務の補助という観点から問題となると考えられたのが、深層学習技法の出力過程がブラックボックスであるという点である。深層学習の判定にはなぜその判定に至ったのかの過程が存在しないため、人間の判定とのずれについてフィードバックによる精度向上を行うことが困難である。実臨床の現場で細胞診を行っている臨床細胞技士や細胞診専門医との性能比較試験は必須であるが、試験に用いるデータも有限であるため試験の結果についても性能向上のための学習データにしたいとの観点から、細胞診分類のアルゴリズム改善と並行して、判定の臨床的解釈可能性と透明性の確保を目指した手法の検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
子宮頚部腺異型に関する分類は症例数が少なく、また判定が検者によって異なるような不適格症例が想定以上に多かったため、教師データを十分に確保する事が難しく、十分な精度確保に難渋した。また子宮頚部細胞の扁平異型に対して作成した判定システムは腺系病変に対して同一手法では十分な判定精度に達せず、新規アルゴリズムの検討を要すると判断した。 また、子宮頸がん検診へのHPV検査単独法導入についての議論が進んでおり、最終手金が子宮頚部細胞診診断支援パッケージの要件定義にも影響が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
扁平上皮系の異型細胞検出精度の更なる向上を目指すため、教師データの病変指定を従来の矩形領域での指定から、ピクセル単位での領域指定であるセマンティックセグメンテーション方式での指定に更新することを試みる。またこの手法を腺系の異型細胞検出にも流用し、課題となっている腺系異型細胞の検出能力向上を試みる。 また判定システムの注目する領域を表示する機能が人間の判定に及ぼす影響についても評価を行う。
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