研究課題/領域番号 |
23K08868
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
森岡 裕香 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (00360264)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 胎盤 / 鉄代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
鉄は、成体や胎児の生命活動に必須の元素である反面、過剰に存在すると細胞や臓器に障害を与えるため、生体内での鉄代謝は厳密にコントロールされている。鉄代謝には様々な因子が関与しており、なかでもヘプシジン-フェロポーチンシステムが中心的な役割を果たしていると考えられているが、その制御機構は完全には明らかになっていない。 本計画では特に、母体・胎盤・胎児の三者が関わる複雑な相互作用があるために解析が難しい「母児間鉄代謝」の全容解明を目指し、新たなモデル動物や実験手法を組み合わせた研究を推進する。
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研究実績の概要 |
先行研究において、独自に作製した遺伝子X欠損マウスでは、胎盤と胎仔肝において鉄代謝関連遺伝子Hampの発現が上昇するとともに、胎仔肝に鉄の蓄積が生じることを明らかにし、Xが母児間鉄代謝に関わる新規因子である可能性を見出した。Xの肝臓における発現や鉄代謝への関与は報告されていないが、qPCR解析により胎齢18.5日目の胎仔肝において発現していることが確認された。 そこで、X欠損胎仔肝におけるHamp発現上昇が、他臓器の表現型に起因する二次的な変化であるのか、それとも肝細胞に対する直接的な作用によるものかについて、培養細胞を用いた検証を計画したが、既存の培養肝細胞株ではいずれもX発現が検出できず、解析に使用できなかった。より生体内を反映した細胞を得るために、胎仔肝から初代培養を試みたが、安定的な維持が難しく、また、Xの発現も確認できなかった。今後は、in vivoでの検証が可能な新しい解析モデルの確立に研究計画を修正し、さらなる検討を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
遺伝子Xを発現している培養肝細胞を見出せず、in vitroでの解析系が確立できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
初年度の研究において、遺伝子Xを発現している培養肝細胞を見いだせなかったため、肝臓におけるXとHamp発現の関連についてはin vivo実験で検証する方法を再考する。具体的には、肝臓特異的なトランスサイレチンプロモーターを利用したモデルマウスの作製や解析系について検討する。胎盤細胞については、遺伝子XならびにHampが発現する培養系を確立できているため、引き続き、XによるHamp発現制御のメカニズム解析を試みる。 さらに2年目以降は、動物実験に重点を置いた検討を進める。まずは、胎盤または胎仔のみで遺伝子Xを欠損させたモデルマウスを作製し、両方でXを欠損したマウスとの表現型の違いを明らかにする。この解析には多数の初期胚が必要であり、週齢の揃った実験用マウスの供給が重要となるため、繁殖用コロニーの安定的な維持に努める。
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