研究課題/領域番号 |
23K08888
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山田 秀人 神戸大学, 医学研究科, 非常勤講師 (40220397)
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研究分担者 |
吉野 修 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (00466757)
荒瀬 尚 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10261900)
出口 雅士 神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (50403291)
小野 洋輔 山梨大学, 大学院総合研究部, 臨床助教 (60893211)
谷村 憲司 神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (80593988)
太田 創 昭和大学, 医学部, 兼任講師 (90459173)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 不育症 / 不妊症 / 自己抗体 / 抗リン脂質抗体 / 子宮内膜症 / ネオセルフ抗体 / 着床不全 |
研究開始時の研究の概要 |
前向きコホート研究として、不妊症や子宮内膜症の女性において、ネオ・セルフ抗体を測定し、原因・リスク因子、併存疾患や重症度、子宮内膜症の発生部位、進行期分類と抗体価との関係を明らかにする。ネオ・セルフ抗体陽性の不妊症女性の次回妊娠で、抗凝固療法による妊娠率、生児獲得率、産科異常、周産期帰結や出生児所見を調べ、治療効果を解析して、新たなプレコンセプションケアを確立する。子宮内膜症組織を用いてネオ・セルフ抗体が子宮内膜症の病態を惹起する機構を、病理組織学、分子生物学および免疫学的手法を用いて解明する。新たにビーズ法(分泌型ネオセルフ複合体)の簡易アッセイ法を開発し、診断的有用性を検証し普及をはかる。
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研究実績の概要 |
1)観察研究として、ネオ・セルフ抗体陽性の不育症女性のその後の47妊娠において、無治療とLDA/ヘパリン療法の生児獲得率を比較した。無治療6人とPSL 5mg/日2人の生産率50%(4人)に比べて、LDA/ヘパリン療法39人では生産率87.2%(34人)が上昇した(p<0.01)(投稿中)。 2)前向きコホート研究として、ART患者148人を含む不妊症女性224人において、同意を得てネオセルフ抗体を測定した、3回以上の胚移植後の着床不成功を反復着床不全(RIF)と定義した。不妊症の17.9%(40人)でネオセルフ抗体が陽性であった。不妊症女性において子宮内膜症(陽性率28.9%、OR 3.0、95%CI 1.3-7.0)が、またART患者においてはRIF(27.8%、2.9、1.1-8.1)が、ネオ・セルフ抗体陽性と関係する疾患であることを初めて明らかにした(J Reprod Immunol 2023)。抗体陽性の不妊症や反復着床不全には、LDA/ヘパリン療法が有効である可能性がある。 3)APS 66人、aPLキャリア78人、動脈血栓77人、動静脈血栓症14人を含む全身性リウマチ性疾患の女性704人において、同意を得てネオ・セルフ抗体を測定した。特に、動静脈血栓症、aGAPSS>10、aPL triple-positiveでは、抗体は高値であった。抗体基準値>172.4 Uによって、動脈血栓症リスク(OR 5.1、95%CI 2.9-9.2)を予測できた。全身性リウマチ性疾患において、ネオ・セルフ抗体は動脈血栓症リスクであることを初めて明らかにした(Arthritis Res Ther 2023)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り、順調に進んでいる。内膜症の症例エントリーを増やす。
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今後の研究の推進方策 |
予定通り、順調に進んでいる。内膜症の症例エントリーを増やす。
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