| 配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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| 研究実績の概要 |
HPV16のゲノム配列は系統解析によりlineage(A, B, C, D)とsublineage(A1-4, B1-4, C1-4, D1-4)に分類されている。我々は日本人女性の子宮頸部病変からHPV16の全長ゲノム配列を決定し、日本人に特異的な新たなsublineage(A5)を見出している。日本株のHPV16ゲノム配列と中国・湖南省から報告されているHPV16ゲノム配列との比較解析を行い、日本及び東アジア地域のHPV16ゲノムの分子進化機構を解明することを目的とした。 日本(n=73)及び中国・長沙(n=82)(Genomics, 2021, 113:3895-3906)からのHPV16全長ゲノム配列を用いて、最尤法による分子系統解析を行った。またBEAST2によるベイズ系統解析により、日本株と中国株の直近共通祖先の分岐年代を推定した。 系統樹解析により、日本株に特異的なクラスターがsublineage A4とA5に確認された。また長沙株に特異的なクラスター(M, N)も認められた。A5とMのクラスターは直近共通祖先を有し、その分岐年代は約83,000年前と推定された。またこれらの日本及び長沙特異的なHPV16ゲノムは、それぞれ特徴的なアミノ酸残基を持つE2タンパク質(A5/M:A105T, N:V160F, N280D)をコードしていた。 考古学的な証拠から、日本列島に最初にヒトが渡来したのは約38,000年前と推察されており、推定されたA5とMの分岐年代はそれよりも古い年代を示したことから、A5の祖先ウイルスは初期のヒト渡来時に中国南方から日本列島に移入したことが推定された。E2タンパク質はHPVゲノムの子宮頸部基底細胞での維持に必要であり、HPVの持続感染に関わる。E2遺伝子が変異することでHPV16が各民族に適応する形で進化してきたことが示唆された。
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