研究課題/領域番号 |
23K08910
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
茂木 英明 信州大学, 医学部, 特任准教授 (60422698)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ゲノム構造異常 / 遺伝子 / 次世代シークエンサー / 難聴 |
研究開始時の研究の概要 |
難聴-不妊症候群は比較的新しい常染色体劣性遺伝形式をとる遺伝性疾患の一つである。難聴-不妊症候群の原因としては、STRC 遺伝子と、CATSPER2 を含む染色体15q15.3領域の欠失により生じるが、欠失領域に関しては個人差が大きい。本研究ではLong Read型の次世代シークエンサーを用いることで、STRC遺伝子欠失に伴う難聴患者の正確な欠失領域や微細な逆位、転座を検出するとともに、偽遺伝子と相同性が高く従来型の次世代シークエンサーでは検出できなかった領域のSNP解析を行い、詳細な臨床的特徴を明らかにすることを目的とした。
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研究実績の概要 |
オックスフォードナノポア社ロングリードシークエンサーを利用した解析を計画した。解析対象とするサンプルを当講座の10000以上の難聴者データベースから抽出した。当講座で以前に開発、応用している、ショートリード型シークエンサーでのコピー数解析の結果を、データベースからマニュアルインスペクションで精査した。コピー数異常を示した難聴遺伝子の表現型(難聴の程度や発症年齢等)が合致するか、また家族サンプルが存在するか精査した。特に、エクソンの一部が増減するような特殊なコピー数異常や、1コピーのみの変化を示し、ショートリード型シークエンサーのリードデータのみでは、どのようなゲノム構造異常が起こっているか判断できないものを抽出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ロングリード型シークエンサーの解析コストを考慮し、目的遺伝子を濃縮するか、複数サンプルをプールして解析するか、など手法の検討に時間を要している。またゲノム構造異常を検出するために必要な解析深度、リード数がどの程度になるかの予測も行っている。解析プログラムの構築も合わせて行っている。実際の実験、解析のための充実した準備期間であった。
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今後の研究の推進方策 |
サンプルは選出済みで、ロングリードシーケンスの方法についても決定した。ロングリードシーケンサーのDNAサンプル調整や実際の機器のランは極めて簡便である。しかし、取得したデータをコンピュータで解析する部分は試行錯誤が必要であろうと予想している。ショートリード型シーケンサーのデータからゲノム構造異常があると強く疑われるケースを抽出して、ロングリード型シークエンサーで解析する手法はコスト的にも効率がよく、新たな知見を見出せると考えている。
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