研究課題/領域番号 |
23K08940
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
西村 忠己 奈良県立医科大学, 医学部, 病院教授 (60364072)
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研究分担者 |
岡安 唯 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (10596810)
森本 千裕 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (70445071)
下倉 良太 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 准教授 (90455428)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 軟骨伝導 / 聴力検査 / マスキング / 外耳道閉鎖症 / 補聴器 / 規格 |
研究開始時の研究の概要 |
軟骨伝導聴力検査で用いる為の振動子の作製と測定方法、正常値の設定を行う。また外耳道閉鎖症での測定方法の確立を行う。その上で補聴器の装用効果を評価法や軟骨伝導聴力の結果と装用効果の関係を明らかにする。
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研究実績の概要 |
軟骨伝導を用いた聴覚検査の方法、耳の状態が及ぼす影響について検討を行った。一側性の外耳道閉鎖症に関する検討では、音が骨を経由して内耳に至り聴取される。このため、クロスヒヤリングやオーバーマスキングが生じやすい。正常耳を印象材で閉鎖し、外耳道閉鎖症を模擬した例での結果と実際の一側性外耳道閉鎖症の症例での結果の比較から、適切なマスキングレベルを用いることで、評価が可能なことを明らかにした。 耳の状態が聴覚機能検査の結果に及ぼす影響については、耳の奇形の程度と聴力、補聴器を装用したときの効果との関係について調査し報告した。また振動子の固定について、外耳道閉鎖症では振動子を挿入固定することが困難な例も多い。そのような例では振動子を両面テープで固定し使用する必要がある。テープによって固定のしやすさや結果に影響を及ぼす可能性がある。そこで専用の固定用のテープのサンプルを型取りして作製した。その形成テープを実際の外耳道閉鎖症の症例で試していただき評価していただいた。その結果、専用の形成テープの方が、固定や安定性に優れていることが明らかとなった。今回の検討結果から、軟骨伝導聴覚の検査を外耳道閉鎖耳で行う際には、そのような専用の形成テープを用いて行うことが適していると思われた。 検査に用いる振動子についての検討は、単体タイプ以外に、固定を補助するリングを取り付けて行うことが、安定性に優れていると思われた。耳甲介腔に挿入して使用するタイプの振動子についてはさらなる修正が必要と思われた。これら3種類の方法を候補として、比較していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
検査を行うための基礎となるデータの収集、測定機材の準備を行い、おおむね準備が整ってきたが、耳甲介腔に挿入して使用するタイプの振動子の選定については現在検討中である。この部分が確定することで今後、研究は次の段階に進むことが可能である。
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今後の研究の推進方策 |
3種類の測定用の振動子が準備できた段階で、倫理委員会に申請し、承認を得られたのちまずは正常ボランティアで測定を開始する。
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