研究課題/領域番号 |
23K08941
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
今井 貴夫 奈良県立医科大学, 医学部, 非常勤講師 (80570663)
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研究分担者 |
北原 糺 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (30343255)
植田 景太 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (50865574)
日比野 浩 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70314317)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | メニエール病 / 三次元眼球運動解析 / 興奮性眼振 |
研究開始時の研究の概要 |
メニエール病は難聴、耳鳴り、耳閉感を伴うめまい発作を繰り返す内耳性疾患である。このめまい発作の機序は不明である。本研究では、まずマウスの鼓室内にカリウムを注入することにより、メニエール病と同様のめまい発作、病的眼球運動が生じるモデルマウスを作成し、めまい発作時の内耳の外リンパ腔のカリウム濃度の変化を経時的に計測する。次にメニエール病患者のめまい発作時の病的眼球運動を記録・解析し、その解析結果にマウスから得られた結果を利用することにより、内耳の外リンパ腔でのカリウム濃度の変化を推測する。そして推測されたような変化が生じる機序の仮説を立てることによりメニエール病のめまい発作の機序を解明する。
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研究実績の概要 |
当研研究の目的は大きく以下の二つに分けることができる。①マウスの鼓室内にカリウムを注入することにより、メニエール病と同様の興奮性眼振が生じるモデルマウスを作成し、その眼振を記録・解析する。②メニエール病患者のめまい発作時の興奮性眼振を記録・解析する。 初年度にはマウスの鼓室内にカリウムを注入することにより、メニエール病と同様の興奮性眼振が生じるモデルマウスの作成に成功した。、それを論文として、Equilibrium Res Vol. 82(6) 533-539, 2023に発表した。今回の実験から中耳内にKCL溶液を注入する事により,興奮性眼振を生じるマウスの動物モデルが作製でき,興奮性眼振から抑制性眼振への変化が確認できた。両眼でのこの変化を記録したのは当実験が世界初である。今回の実験で使用したKCL溶液の濃度であるが,3.4Mの濃度が妥当であった。KCL溶液を鼓室内に注入した際に眼振が生じるメカニズムとして,鼓室内のKイオンが正円窓や卵円窓を通過し,外リンパ腔のKイオン濃度が上昇することにより前庭神経一次ニューロンが刺激され眼振が生じると考えた。興奮性眼振が生じるまでの潜時はKイオンが正円窓や卵円窓を通過し、外リンパ腔のKイオン濃度が上昇することにより前庭器感覚細胞が興奮するまでの時間と推測した。 また、垂直性の注視眼振が観察される症例の眼振の記録・解析に成功し、それをAuris Nasus Larynx誌に投稿とし、論文として受理された。この記録、解析の方法を今後はメニエール病患者に応用していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マウスの鼓室内にカリウムを注入することにより、メニエール病と同様の興奮性眼振が生じるモデルマウスの作成にすでに成功し、Equilibrium Res Vol. 82(6) 533-539, 2023に論文として発表した。また、垂直性の注視眼振が観察される症例の眼振の記録・解析に成功し、それをAuris Nasus Larynx誌に投稿とし、論文として受理された。
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今後の研究の推進方策 |
マウスの鼓室内にカリウムを注入することにより、メニエール病と同様の興奮性眼振が生じるモデルマウスの作成にすでに成功したので、次は、マウスの外リンパ腔のカリウム濃度の変化を測定し、興奮性眼振に及ぼす効果を定量的に解析していく予定である。 垂直性の注視眼振が観察される症例の眼振の記録・解析に成功し、それをAuris Nasus Larynx誌に投稿とし、論文として受理されたので、この手法を用いて、今後、メニエール病患者のめまい発作時の眼振の記録、解析を行っていく予定である。
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