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低濃度抗癌剤による癌細胞の動態変化とエクソソームの変化について

研究課題

研究課題/領域番号 23K08946
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
研究機関金沢医科大学

研究代表者

石坂 智  金沢医科大学, 医学部, 助教 (70862530)

研究分担者 小川 武則  岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50375060)
島崎 猛夫  金沢医科大学, 総合医学研究所, 准教授 (50377420)
北村 守正  金沢医科大学, 医学部, 教授 (60543262)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード低濃度抗癌剤 / エクソソーム / 抗癌剤治療耐性 / がん幹細胞
研究開始時の研究の概要

頭頸部癌は、抗PD-1抗体であるnivolmabとpembrolizumabの2剤が承認されCPS(Combined Positive Score) が治療の適否や効果予測に関わるマーカーとである。しかし腫瘍が分泌するエクソソーム表面にはPD-L1が発現しているが、治療効果予測因子として考慮されていない。我々の研究では、腫瘍から分泌されるエクソソーム量は癌細胞の個性により異なり、エクソソームに発現する分子組成も薬剤により変化した。抗癌剤によるエクソソーム表面のPD-L1の変化を解析することで、抗PD-1抗体療法の治療効果予測の改善や、PD-L1発現エクソソームを誘導しない治療法の開発を目指す。

研究実績の概要

本研究のテーマは、抗がん剤治療耐性メカニズムの解明である。一つの仮説として、生体ではがん細胞は立体構造となっており、抗がん剤治療によっても中心部の細胞まで到達する抗がん剤は低濃度であると考えられる。我々の仮説は、特に中心部などの低濃度でしか暴露されなかった癌細胞が生き残り、その作用により耐性を獲得するという仮説であり、まずは低濃度の抗がん剤による細胞の反応を確認することからスタートした。まずは、一般的に知られている2次元平面培養法を用いて、5-FUなどの頭頚部領域で使用される抗がん剤を用いて、MTTアッセイを用いて経時的な生存細胞数を評価した。結果3種類の頭頚部癌細胞(SAS,HSC-3,HSC-4)について、IC20、IC50、IC80の濃度を決定した。次に、細胞を立体状に培養する3D培養法を用いて、前述の3種の癌細胞のスフェロイド形成性に関する評価を行った。スフェロイドとは、球状に細胞が集合した状態を示し、近年注目を浴びている。このスフェロイドは、立体構造を有する3Dがん細胞塊を意味しており、スフェロイド状になった癌細胞は、平面培養における細胞と比較して生体内腫瘍により近い性質を有しがんの医学生物学研究や抗がん剤開発の上で有用なモデルとなるのではないかと考えられている。今後、これらのスフェロイドを中心とした解析を行い、低濃度抗癌剤によるエクソソームの動態変化を解析していく。最終的には、治療予測マーカーとしてのエクソソームの意義とスフェロイドによる抗がん剤治療耐性メカニズムついて明らかにしたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度は県外へ出向しており、当初予定していたような研究時間がとれなかった。その間は、市販の各種培養皿を調べ、下方に凹んだ形状をしているくぼみを多数形成した特別な培養皿を入手した。その培養皿を用いて、それぞれ前述3種の細胞株を播種し、それぞれスフェロイドを形成することを確認し、基盤となる技術の獲得に努めた。

今後の研究の推進方策

我々は、頭頚部癌細胞をスフェロイド状に培養することとして、市販の各種培養皿を調べ、下方に凹んだ形状をしているくぼみを多数形成した特別な培養皿を入手した。その培養皿を用いて、それぞれ前述3種の細胞株を播種し、それぞれスフェロイドを形成することを確認し、基盤となる技術を獲得するとともに、スフェロイド形成能に関する細胞株の違いを評価した。結果、SAS>HSC-3,HSC4の順番で球状に近い細胞凝集塊を形成した。
また先行して研究分担者らが、低濃度抗癌剤による膵癌細胞の変化に着目してスフェロイド培養・解析を行っており、頭頸部癌細胞でもスフェロイド培養・解析を行う予定である。解析に関してはスフェロイド培養をもとに病理と連携の上、パラフィンブロックを作成し免疫染色による解析や遺伝子解析を行う予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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