研究課題/領域番号 |
23K08970
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
伏木 宏彰 目白大学, 保健医療学部, 教授 (00262519)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | めまい / 遠隔医療 / アプリ・デバイス開発 / 眼球運動解析 / モニタリングシステム / めまい平衡障害 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、めまいの診察力向上とコロナ時代の患者の安心感・信頼感に繋がる診療を目的とした、スマホで行えるめまい時の眼球運動記録と日々の遠隔症状モニタリングのシステムを普及するための実証研究である。研究代表者らが開発した①自宅でスマホを用いて暗所条件で眼球運動と頭部位置が記録できるアプリの有用性を検証し、続いて②自宅や職場でのめまい時の眼球運動記録と日々の遠隔モニタリングシステムを構築し、③実証実験を行う。
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研究実績の概要 |
めまい発作を反復する疾患は、悪心や嘔吐を伴うこともあり日常生活に大きな支障をもたらす。めまい発作は自宅や職場など日常生活の中で生じるもので、来院の際にめまい発作は軽快しており異常所見に乏しく確定診断に至らない場合も多い。めまい発作時の眼球運動が分かれば、めまい疾患の鑑別の有力な手掛かりとなり疾患に応じた適切な治療が行える。近年我々は、めまい時の眼球運動をスマートフォン(スマホ)で記録できるアプリケーション(アプリ)と、めまいと付随する症状を記録する遠隔モニタリングシステムを開発した。アフターコロナで感染症に対する不安や恐怖により受診を控えている患者もみられる。 本研究は、めまいの診察力向上と自宅や職場など日常生活全般においてアフターコロナ時代の患者の安心感・信頼感に繋がる診療を目的とした、「スマホで行えるめまい時の眼球運動記録と日々の症状モニタリングのシステムを普及するための実証研究」である。 2023年度は、めまい診療の分野で先進的医療を提供している医療者と開発したアプリや「厚紙製」遮光ゴーグルの臨床現場での適応可能性や遠隔医療のニーズについて専門的な意見交換を行った。その結果、開発したアプリの操作性や遮光ゴーグルの組み立て時間に課題があることが明らかとなった。解決策として、アプリの操作を極力簡便にする、遮光ゴーグルの組み立て時間を短縮するなどの改良を重ねた。また、研究代表者が所属する診療施設に通院中で研究参加の同意が得られためまい患者に対して、遮光ゴーグルにスマートフォンを装着した条件と診療用赤外線ビデオフレンツェル眼鏡を装着した条件で眼球運動を記録し、病的眼振検出率を比較検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アプリの操作性や遮光ゴーグル組み立て時間に関して改良を重ねた結果、自宅でめまい発作時に簡便に眼球運動を記録できる仕様になりつつなる。現在、研究代表者が所属する診療施設に通院中で研究参加の同意が得られためまい患者に対して、遮光ゴーグルにスマートフォンを装着した条件での眼振検出率を比較検討中である。症例数の蓄積が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、本学学生・教職員で研究協力に同意した本学学生・教職員の協力を得て、自宅でスマホを活用した眼球運動記録を行ってもらう。ユーザー評価の結果を踏まえ必要に応じて改良を重ねる。これにより、めまい患者が簡便に使用できるような遠隔モニタリングシステムを構築する。 最終年度は、研究代表者が所属する診療施設に通院中で研究参加の同意が得られためまい発作を反復している患者に、本遠隔モニタリングシステムの実証を行う予定である。
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