研究課題
基盤研究(C)
世界で約5億人が中等度以上の難聴に罹患し、その社会的コストは年間7.5兆円とされる。難聴を引き起こす薬剤の中でもアミノグリコシド系抗菌薬は感染症などの特効薬として世界中で用いられているが、その約40.6%が難聴を生涯患う。本研究はアミノグリコシド難聴を必発するミトコンドリア遺伝子変異に注目し、ミトコンドリア病患者由来の疾患iPS細胞を用いてミトコンドリア難聴およびアミノグリコシド難聴の発症機構を明らかにし、治療標的を見出し、治療薬・保護薬探索を行うことを目的とする。患者由来内耳細胞様細胞における酸化ストレス脆弱性やアミノグリコシド排泄不全を中心に、細胞生物学的レベルでの難聴の発症機構に迫る。