研究課題/領域番号 |
23K08982
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
中村 圭吾 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (50848380)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 抗原親和性 / 舌下免疫療法 / 抗原特異的IgE抗体 / アレルギー性鼻炎 |
研究開始時の研究の概要 |
舌下免疫療法前後の患者血液を利用し、DCPマイクロアレイで抗原特異的IgE抗体の抗原親和性を測定し、また、EXiLE法で肥満細胞の架橋活性を測定し臨床症状と比較検討する。本研究により、治療効果の判定や適切な治療終了時期を判断できる可能性、新たな治療手段の開発につながる可能性がある。
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研究実績の概要 |
舌下免疫療法により血清中の抗原特異的 IgE抗体は一旦上昇し、長期的には徐々に減少する。抗原特異的 IgE抗体が上昇している時期でも何故か臨床症状は軽減しているが、その理由はわかっていない。近年、抗原特異的IgE抗体には抗原親和性の違いからHigh avidity(高親和性)のものとLow avidity(低親和性)のものがあると報告された。しかし、舌下免疫療法前後の抗原親和性の変化については全くわかっていない。本研究の目的は抗原特異的IgE抗体の抗原親和性の変化から舌下免疫療法の作用機序を解明することである。具体的には、舌下免疫療法前後の患者血液を利用し、DCPマイクロアレイで抗原特異的IgE抗体の抗原親和性を測定し、臨床症状と比較検討する。DCPマイクロアレイを用いて各種の測定を行った。スギ舌下免疫療法を施行した群ではスギ粗抗原特異的IgE抗体は、治療後1年で一時的に上昇し、その後、2年、3年と減少した。Cry j 1、Cry j 2特異的IgE抗体も治療後1年で上昇し、その後は減少した。スギ舌下免疫療法未施行群ではいずれも有意な変動を認めなかった。スギ舌下免疫療法を施行した群ではCry j 1、Cry j 2特異的IgE抗体の抗原親和性は経年的に低下した。スギ舌下免疫療法未施行群ではいずれも有意な変動を認めなかった。舌下免疫療法の治療後1年の抗原特異的IgE抗体の上昇期でも抗原特異的IgE抗体の抗原親和性は低下していることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
スギ舌下免疫療法を施行した、同一患者の治療前、治療後1年、2年、3年の血清を用いて、DCPマイクロアレイ法にて抗原特異的IgE、IgG1、IgG4、IgA抗体量を測定した。また、抗原特異的IgE抗体の抗原親和性を測定した。各種測定は終了しており順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
抗原特異的IgE抗体の抗原親和性と臨床症状スコアとの相関を検討する。
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