研究課題/領域番号 |
23K08985
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小野 和也 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (70972165)
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研究分担者 |
若井 恵里 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (40964896)
日比野 浩 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70314317)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | Fgf / LTK / 有毛細胞 / 前庭 / 内耳 / RNA-seq / 発生 |
研究開始時の研究の概要 |
頭部の安定化や視覚の維持、すなわち平衡感覚は、主に耳の感覚細胞である「有毛細胞」により受容され、その情報が神経・脳へと伝えられることで保たれている。有毛細胞はその形や機能の違いにより二種存在し、動物種により分布も大きく異なるが、その平衡感覚の維持における意義や、形成メカニズムは明らかになっていない。本研究では、ゼブラフィッシュ 、ニワトリ、マウスなど様々な動物種の有毛細胞における遺伝子発現を比較することにより、二種の有毛細胞を作り出すのに必要かつ十分な遺伝子「マスター遺伝子」を同定することを目的とした研究を行う。
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研究実績の概要 |
哺乳類だけでなく、鳥類や爬虫類においても前庭有毛細胞は2種存在しており、分化に必要な遺伝子は種を超えて保存されているはずである。本年度は、前庭有毛細胞の分化マスター遺伝子の候補を探索するため、既に報告されたニワトリの論文(Scheibinger et al., 2022 Cell Reports)において公表されているscRNAのデータセットを用いて、2種の有毛細胞特異的に発現する遺伝子を網羅的に比較した。その結果、2型有毛細胞に比べ1型有毛細胞に多く発現する遺伝子としてLeukocyte Receptor Tyrosine Kinase (LTK)及びFgf10を同定した。これらの遺伝子は発生過程において細胞分化にも関わるため前庭有毛細胞の2種性にも関与している可能性がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
報告されたscRNAのデータセットを用いて前庭有毛細胞2種性を決定するマスター遺伝子の候補遺伝子を複数同定できたことは当初の大きな目標の一つであるため。
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今後の研究の推進方策 |
前庭2型有毛細胞に比べ、1型有毛細胞に多く発現する遺伝子として新規に同定されたLTK及びFgf10が哺乳類にも当てはまるか否かを野生型マウスを用いて検討する。具体的にはIn situhybridization法や免疫組織化学的手法を用いて、マウス1型前庭有毛細胞におけるLTK及びFgf10の発現を調べる。
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