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唾液腺癌オルガノイドを用いた単一細胞解析による唾液腺癌がん細胞同定と新規治療開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K08989
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
研究機関横浜市立大学

研究代表者

佐野 大佑  横浜市立大学, 医学部, 准教授 (10620990)

研究分担者 藤井 誠志  横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (30314743)
高橋 秀聡  横浜市立大学, 附属病院, 助教 (50727196)
折舘 伸彦  横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (90312355)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード唾液腺癌 / オルガノイド / PDXモデル / シングルセル解析 / がん幹細胞
研究開始時の研究の概要

本研究ではまず多数の組織型に拡充し唾液腺癌オルガノイドライブラリを構築する。継続継代が可能となった唾液腺癌細胞をシングルセルRNA-seq解析し,発現変動解析やクラスタのアノテーションを行うことで唾液腺癌の細胞多様性・腫瘍内不均一性を明らかにする。さらに幹細胞で構成されると推定されるクラスターを同定し,同クラスター内で高い発現を全組織型で認める,唾液腺癌幹細胞マーカー候補遺伝子を同定する。さらに唾液腺癌幹細胞マーカー候補遺伝子を標的とした薬剤感受性試験を行う。

研究実績の概要

1.唾液腺癌オルガノイド作製:唾液腺癌手術で得られた手術検体を直ちに細分化し,リベラーゼ・ヒアルロニダーゼを含む培養液に暴露させ,その後唾液腺癌細胞をマトリゲルに留置することで唾液腺癌細胞を分離し,三次元的に継代培養することにより唾液腺癌オルガノイドを作製した。今まで唾液腺腺様嚢胞癌,唾液腺導管癌,唾液腺粘表皮癌,唾液腺筋上皮癌のオルガノイド作製に成功している。
2.患者腫瘍移植モデル (Patient-derived xenograft, PDXモデル)作製:同手術で得られた検体の一部をNOD/SCID マウスへ移植することでPDXモデルについても同時に作製,継代している。作製したオルガノイドをNOD/SCID マウスへ移植すること作製した動物モデルの腫瘍とPDXモデルは複数のタンパク発現(例えばMYB,p63, NOTCH1, HER2, Androgen Receptor)を免疫組織化学で検討することで,原発腫瘍が有する特徴を各モデルが再現していることを確認している。
3.唾液腺癌オルガノイドのシングルセル解析:手術検体採取時に正常部,癌部の一部のDNA/RNA抽出を行い保存した。複数のPDXモデルの唾液腺癌細胞(唾液腺腺様嚢胞癌,唾液腺導管癌,唾液腺粘表皮癌)をドロップレットベースのchromiumを用いて単離し,シングルセルRNA-seqライブラリ作製を行ったのちにシーケンス解析を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定である①多数の組織型に拡充した唾液腺癌オルガノイドライブラリ構築,②唾液腺癌オルガノイドのシングルセル解析による唾液腺癌幹細胞の同定のためのシングルセルRNA-seqを終えている。

今後の研究の推進方策

シングルセルRNA-seqの結果を用いて各組織型の唾液腺癌組織を構成する細胞をクラスター分類し,唾液腺癌幹細胞マーカー候補遺伝子Xを同定する。X遺伝子陽性唾液腺癌細胞とX遺伝子陰性唾液腺癌細胞に分離して,それぞれをマトリゲルと共にNOD/SCID マウスへ移植し腫瘍形成能を比較することで,X遺伝子陽性唾液腺癌細胞の造腫瘍性を調べる。さらに唾液腺癌幹細胞マーカー候補遺伝子Xを, CRISPR/Cas9法によるゲノム編集で knockoutした唾液腺癌オルガノイドを作製する。マトリゲル上での三次元的増殖能をコントロールと比較し,X遺伝子の発現抑制によりオルガノイド成長が抑制されるかを検討する。最後に唾液腺癌幹細胞マーカー候補遺伝子Xを標的とする既知の薬剤を探索する。同薬剤の効果について,in vitroではオルガノイド培養細胞を用いた薬剤感受性試験にて,in vivo ではオルガノイド培養した唾液腺癌細胞をNOD/SCID マウスに移植することで作製したヒト唾液腺癌オルガノイド動物モデルを用いた薬剤感受性試験で評価する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Establishment of experimental salivary gland cancer models using organoid culture and patientderived xenografting.2023

    • 著者名/発表者名
      Aizawa Y, Takada K, Aoyama J, Sano D, Yamanaka S, Seki M, Kuze Y, Ramilowski JA, Okuda R, Ueno Y, Nojima Y, Inayama Y, Hatakeyama H, Hatano T, Takahashi H, Nishimura G, Fujii S, Suzuki Y, Taniguchi H, Oridate N
    • 雑誌名

      Cell Oncol.

      巻: 46 号: 2 ページ: 409-421

    • DOI

      10.1007/s13402-022-00758-6

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Effect of HER2-targeted therapy on PDX and PDX-derived organoids generated from HER2-positive salivary duct carcinoma2023

    • 著者名/発表者名
      Aoyama Jun、Nojima Yusuke、Sano Daisuke、Hirai Yuri、Kijima Natsumi、Aizawa Yoshihiro、Takada Kentaro、Hatano Takashi、Takahashi Hideaki、Nishimura Goshi、Oridate Nobuhiko
    • 雑誌名

      Head & Neck

      巻: online ahead of print 号: 7 ページ: 1801-1811

    • DOI

      10.1002/hed.27395

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 頭頸部がん治療新世紀を拓く基礎研究・橋渡し研究 唾液腺癌研究におけるオルガノイド培養技術とPatient-derived xenograftモデルの有用性2023

    • 著者名/発表者名
      佐野大佑
    • 学会等名
      頭頸部癌学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] EWSR1-ATF1融合遺伝子ノックインマウスの作成およびその表現型について2023

    • 著者名/発表者名
      桑原 達, 佐野 大佑, 蓮見 壽史, 折舘 伸彦
    • 学会等名
      日本唾液腺学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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