研究課題/領域番号 |
23K08991
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
山下 哲範 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (50588522)
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研究分担者 |
北原 糺 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (30343255)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 耳鳴 / サリチル酸 / 漢方薬 / 耳鳴動物実験モデル |
研究開始時の研究の概要 |
耳鳴の生理学的メカニズムの解明を行うための動物実験モデルを確立し、既存の治療法の効果を評価するデータを収集する。小動物を用いた耳鳴行動実験と耳鳴分子マーカーを用いて、既存の漢方薬を中心とした耳鳴治療薬や音響療法等の内耳・脳神経レベルでの免疫組織学的な効果判定を行い、耳鳴治療のエビデンスレベルを高める。
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研究実績の概要 |
耳鳴は聴覚伝導路に影響を及ぼす多種多様な疾患に関連する症状であるが、その発症要因を含めて、その病態はいまだほとんど不明である。現在でも、薬物療法が漫然と行われていることは否定できず、現行の薬物療法のエビデンスを確立することが急務である。これまで耳鳴の生理学的メカニズムの解明を行うための動物実験モデルでさえなかなか確立できなかったことから、既存の治療法もデータ不足によりエビデンスレベルを高めることができていない。われわれは、Kizawaらのサリチル酸を用いた先行研究の再現を行い、牛車腎気丸におけるサリチル酸誘発耳鳴モデルラットの耳鳴行動の減少することを示し、その裏付けとして、感覚上皮細胞・らせん神経節細胞から中枢聴覚伝導路における最初期遺伝子Fosタンパクの発現様式を調べることで牛車腎気丸の耳鳴に対する効果を検討してきた。 本年度は、動物行動学的逃避実験装置の改良と、免疫組織科学的検査の検討による神経活動の評価、動物実験との比較を目的とした人に対しての治療薬の効果の研究をメインとして行った。サリチル酸投与ラットに牛車腎気丸を投与すると耳鳴行動を抑制し、脳の複数の部位でc-Fos発現細胞数を減少させることが判明した。今後、本研究では、これまでに確立してきた小動物を用いた耳鳴行動実験と耳鳴分子マーカーを用いることで、既存の耳鳴治療薬や音響療法等の内耳・脳神経レベルでの免疫組織化学的な効果判定を行い、耳鳴治療のエビデンスレベルを高めることを目指している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当施設のラット用動物行動学的逃避実験装置を用いた測定方法の標準化は確立できた。しかし、既存設備の老朽化の問題やラットの条件付けをおこなうことが想定以上に難しく、この装置を用いた検証作業が遅延している。また免疫組織学研究手法の獲得に時間がかかった。
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今後の研究の推進方策 |
サリチル酸耳鳴ラットの近似耳鳴周波数・音圧を確立するとともに、装置の安定化をまずは行う。その後、サリチル酸耳鳴動物モデルを用いて、現在用いられている薬物療法の効果を検証することを第一の研究目標とし、その後、アミノグリコシドや音響障害といったサリチル酸以外の耳鳴をこの実験装置を用いて評価できるように実験系を改良することも行う予定である。また、我々は既存の治療薬の評価を人を対象とした研究で同時に行っており、動物における研究結果と比較していく。最終的には耳鳴の末梢から中枢へ移行するメカニズムを検証することを目指す。
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