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耳管の可視化に注目した中耳疾患メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K08993
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
研究機関岩手医科大学

研究代表者

池田 怜吉  岩手医科大学, 医学部, 准教授 (30645742)

研究分担者 鈴木 淳  東北大学, 医学系研究科, 准教授 (80735895)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード耳管 / 中耳炎 / 鼓膜
研究開始時の研究の概要

慢性中耳炎や中耳真珠腫はその多くが手術的治療を必要とし、発症・再発の病態は未だ未解明な点が多く、そのメカニズムを解明することは喫緊の課題となっている。本研究では、中耳疾患における耳管の可視化に着目し、病態疾患モデル動物を用いた実験、およびヒト検体・検査所見の解析から中耳疾患における陰圧形成のメカニズムを明らかにする。この研究から得られた知見をもとに、適切な治療法の選択、新規治療法開発に寄与し、臨床応用し得られた成果を社会に還元することが目的とであり、極めて重要なテーマである。

研究実績の概要

本年度は、耳管開放症における陰圧メカニズムの解明の検討を行った。
中耳のインピーダンスの状態の把握を目指して、ワイドバンドティンパノメトリwide band tympanometry(WBT)を用いて、耳管開放症確実例群、鼻すすり耳管開放症群、ならびにコントロール群(耳管機能正常群)において、安静時ならびにバルサルバ負荷時のアブソーバンスならびに共振周波数の検討を行った。鼻すすり耳管開放症群ならびに耳管開放症確実例群では、中音域のアブソーバンスが有意に低下をしていた。また、共振周波数についても、鼻すすり耳管開放症群ならびに耳管開放症確実例群において有意な低下を認めた。一方で、バルサルバ負荷時と安静時の間には有意な差を認めなかった。この結果から、耳管開放症(鼻すすり型耳管開放症、耳管開放症確実例)においては、中耳あるいは内耳インピーダンスの変化をきたしている可能性が示唆された。
また、他の中耳疾患(滲出性中耳炎、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、耳硬化症、中耳奇形など)においてもWBTを用いた治療前、治療後のアブソーバンスならびに共振周波数の検討を行っており、現在症例蓄積中である。
さらにANCA関連血管炎性中耳炎における耳管開放症合併例の検討を行った。ANCA関連血管炎性中耳炎は難治性中耳炎として近年注目されている中耳疾患である。本疾患における耳管機能の検討はこれまで報告がないが、本疾患における耳管機能の検討を行うと、耳管開放症をきたす割合が多かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

海外の物品の供給不安定により、当初購入予定であったOCT(optical coherence tomography)の購入が遅れているため。ただし他の研究予定については、上記の研究実績の概要でも述べたように、おおむね順調に研究が進行していると考えている。

今後の研究の推進方策

OCT(optical coherence tomography)の購入をすすめて、当初のOCTを用いた研究の遅れの挽回を目指す。モデル動物における、OCTによる耳管の評価の検討についても、共同研究者との緊密な連携のもとに研究を進めていく予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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