研究課題
基盤研究(C)
Six1は内耳と耳小骨形成に関与する聴覚器形成の鍵遺伝子である。内耳が小さく旋回運動を示す耳胞特異的Six1欠損マウスと、よりシビアな表現型の全身性欠損マウスの比較から、「間葉で発現するSix1が内耳形成に寄与する」という新たな概念が示唆される。本研究は、間葉特異的なSix1欠損個体と耳胞特異的欠損個体の聴覚、形態、細胞・分子レベルでの違いを明確にする。Six1がどのようなシグナルを介して内耳形成に作用し、中耳骨をつくり出すのか、Six1の聴覚器形成における機能の全体像を解明する。本研究は難聴の発症機序の理解に貢献し、新規間葉シグナルの解明は内耳組織の効率的な分化誘導への活用が期待できる。