研究課題/領域番号 |
23K09000
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
安松 隆治 近畿大学, 医学部, 教授 (00444787)
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研究分担者 |
木村 隆幸 近畿大学, 医学部, 助教 (10760449)
次郎丸 梨那 九州大学, 大学病院, 医員 (30877600)
北野 睦三 近畿大学, 医学部, 講師 (60716330)
内 龍太郎 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (80780840)
古後 龍之介 九州大学, 大学病院, 助教 (90529885)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 多形腺腫由来癌 / 遺伝子解析 / 画像解析 |
研究開始時の研究の概要 |
多形腺腫由来癌では、組織学的進展度が予後因子として有用であることが明らかになっている。治療については外科切除後に放射線治療を行うことが多いが組織学的悪性度評価に基づいた術後補助療法や経過観察法に関する指針の確立が必要と考える。癌化のメカニズムに関しては、癌成分が唾液腺導管癌の場合はアンドロゲン受容体やヒト上皮増殖因子受容体2型の陽性率が高いという特徴がある。ただ症例ごとに異なるため、癌化に寄与している遺伝子に着目し、複数症例に共通して認める変異の候補を同定したい。また、特定の遺伝子をターゲットにしたリキッドバイオプシーを開発し、治療後の経過観察にも応用していくことを目指している。
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研究実績の概要 |
多形腺腫由来癌の問題点として、1. 多形腺腫の癌化メカニズムが不明で、癌成分が唾液腺導管癌など高悪性度癌の場合、予後が極めて不良である。2. 局在部位によっては多形腺腫やその他の良性腫瘍との鑑別が困難なことがあり、治療後の経過観察についても明確な指針が存在しない。といったことが挙げられる。これらの問題点を解決すべく本研究を計画した。 2023年度は、癌化するメカニズム、癌化予測因子の解明のため、遺伝子の網羅的解析を行った。多形腺腫由来癌2症例から、それぞれ多形腺腫成分、癌成分計4検体についてアンプリコンシークエンスを用いた遺伝子変異解析を行った。FFPE標本からレーザーマイクロダイセクション法を用いることで、多形腺腫部分と癌部分に分離し、DNAを抽出した。抽出したDNAのクオリティーチェックを繰り返し行い、解析に耐えうるサンプルを得た。現在は遺伝子変異解析を進行中である。解析の途中結果として、TP53やNF1、PIK3R1といった変異が入っていおり、以前他施設で報告されている変異と同様の結果が得られている。またコピー数変化については、1番染色体や9番染色体にfocalな増幅が見られており、どの遺伝子が載っているのすすめているすすめている。画像解析に関しては、耳下腺腫瘍のMRI画像を抽出し、レディオミクスに基づき多形腺腫、多形腺腫由来癌を予測する方法について一定の知見を得ており、さらに症例を増やして検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
解析に耐えうるサンプルを得るのに時間を要したが概ね順調に進んでいる。今年度はさらにサンプル数を増やして解析を行う予定である。画像解析については、耳下腺腫瘍のMRI画像を抽出し、レディオミクスに基づき画像検査から多形腺腫、多形腺腫由来癌を予測する方法について一定の知見を得た。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度はさらにサンプル数を増やして解析を行う予定である。臨床画像データを集積し、画像解析を並行して開始する予定である。
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