研究課題/領域番号 |
23K09016
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
堀 純子 日本医科大学, 医学部, 教授 (60251279)
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研究分担者 |
國重 智之 日本医科大学, 医学部, 准教授 (60516045)
仲野 裕一郎 日本医科大学, 医学部, 講師 (70867978)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 免疫チェックポイント / 眼免疫特権 / TIM4 / 血管リンパ管新生 / 角膜炎症 / 網羅的サイトカイン解析 / ICOS / 角膜移植 / 免疫特権 / 拒絶反応 / 強膜炎 / ACAID |
研究開始時の研究の概要 |
宿主免疫応答による移植組織の脱落や 機能不全は、眼領域の移植再生医療において克服すべき重要課題である。本研究は、眼内炎症の制御に関与する「免疫チェックポイント」分子群の機能解析を行い、移植眼や炎症眼に人為的に免疫抑制性微小環境や末梢性免疫寛容 を誘導することにより、眼炎症の制御と移植組織の生着を促し、機能を再生させる新しい 分子治療を展開する。正常眼は眼内炎症が自動制 御される「免疫特権:immune privilege」を有している。炎症眼に「免疫特権」を人為的に再建てし、移植医療、強膜炎などの難治性の 己免疫性眼炎症疾患へ応用する。
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研究実績の概要 |
【目的】T細胞膜貫通型免疫グロブリンムチン(T cell/transmembrane, immunoglobulin and mucin:TIM)ファミリーは、自己免疫、アレルギーの制御、ウイルス感染への応答など、免疫応答の制御に重要な役割を果たしており、3つのメンバー(TIM-1、TIM-3、TIM-4)から構成される。TIM-4は抗原提示細胞に発現し、T細胞の活性化と制御に関与する。私達は過去にマウス角膜移植モデルを用いてTIM-4のアログラフト拒絶制御機能について解析し、TIM-4を発現する抗原提示細胞やT細胞が角膜移植片に浸潤し免疫抑制に関与している可能性を報告した。今回、in vitroにおけるT細胞と角膜の共培養の系を用いて、アロ角膜との反応後のT細胞phonotype変化におけるTIM4の関与を解析した。 【方法】抗TIM-4抗体または対照rat IgGにて前処理したC57BL/6 (B6)マウスの角膜を、in vitroでBALB/cマウス脾臓T細胞と3時間共培養した。培養後の角膜内皮の死細胞を定量解析し、T細胞phonotypeについてFoxp3, CD25, CD4の発現フローサイトメトリーで解析した。脾臓T細胞は、B6脾細胞で免疫されたBALB/c(アロリアクティブ)、または正常BALB/c(ナイーブ)から精製した。 【結果】TIM-4が発現している角膜との共培養の後、ナイーブT細胞よりもアロリアクティブT細胞において有意にCD4の割合が増加していた。また、角膜とアロリアクティブT細胞の共培養の後、、その角膜にTIM-4が発現している場合は、発現していない場合よりも有意に制御性T細胞の割合が増加した。 【結論】角膜に発現しているTIM-4はアロリアクティブT細胞のうちの制御性T細胞を増多させることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に沿って、概ね順調に進行し、1年間の研究成果を、2024年7月に日本眼炎症学会で発表する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画の変更はなく、当初の計画に沿って研究を進めていく。
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