研究課題
基盤研究(C)
人工網膜とは、眼球に刺激電極を埋め込み、光を感じられなくなった網膜に残っている神経細胞を電気的に刺激して、光覚を人工的に引き起こす機器である。電気刺激として一般的にはパルス状刺激を用いるが、視力を向上させるためには多数高密度の刺激電極が必要であり、限界がある。近年、時間干渉刺激と呼ばれる、脳深部に対して干渉電場によって遠隔に興奮を起こす方法が報告された。この方法は人工網膜、特に我々が研究してきたSTS方式の持つ弱点を克服する可能性を秘めている。本研究では時間干渉刺激の人工網膜への応用を基礎的に検討する。