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盲点刺激を用いたヒトにおけるメラノプシン細胞の応答特性解析および光操作

研究課題

研究課題/領域番号 23K09035
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56060:眼科学関連
研究機関立命館大学

研究代表者

松山・オジョス 武  立命館大学, 総合科学技術研究機構, 准教授 (50756054)

研究分担者 村上 郁也  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (60396166)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードメラノプシン / 盲点 / 非視覚機能 / 盲点刺激
研究開始時の研究の概要

メラノプシン細胞はさまさまな非視覚機能(視覚以外の光生理)に関与していることが示されている。本研究では非視覚機能の強い光での光受容を担うメラノプシンの反応特性に注目して、人におけるメラノプシンの感度特性を解析し、またその反応特性(波長依存的な反応)を検証し光によって非視覚機能を操作することを試みる。メラノプシン細胞の光に対する性質を解明・応用することで、非視覚機能を加味した光環境を意識し光害による影響を防ぎ、人類のパフォーマンス・QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上に貢献することができると考えている。

研究実績の概要

本研究は、非視覚機能に関連するメラノプシン細胞の光応答特性を解析することを目的としている。季節や昼夜リズムを生み出す太陽光は、生物にとって重要な環境シグナルであり、特に眼の非視覚応答は日々の生活に大きな影響を与える。この研究の核となるのは、盲点刺激実験である。通常、網膜の視細胞は光を受けて脳へ情報を送るが、盲点は視細胞が存在しないため、通常の光情報の伝達が介在しない。この特性を利用することで、メラノプシン細胞の光応答を直接的かつ特異的に調べることが可能となる。これにより、メラノプシンの感度特性と波長依存性を正確に評価することができる。

この年度においては、盲点刺激実験の方法を学ぶため、研究分担者である村上氏の研究室を訪れ盲点刺激実験や心理物理実験のノウハウを学んだ。現在、この実験設置を自身の研究施設でセットアップ進行中である。またセミナーや勉強会、学会などで国内外のメラノプシン研究者からも多くの情報を収集している。現在ヒトを対象とする実験に必要な倫理委員会の申請準備、予備実験検討も進めており、近いうちに実験を開始する予定である。

これらの実験から得られる知見は、メラノプシンの光感度特性とその波長依存性を明らかにし、非視覚機能の操作における新たな可能性を開くものである。本研究の成果は、光環境の最適化や光治療の新しいアプローチの開発に寄与することが期待される。今後の計画としては、実験設備の完全な設置を終え次第、具体的なデータ収集に着手し、光による生理反応のさらなる解明を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は、メラノプシン細胞の非視覚機能に関する光応答特性の解明を目指しており、現在までの進捗状況は概ね順調である。具体的には、盲点刺激実験の準備が進んでおり、村上氏の研究室での学習を経て、当該実験のセットアップを研究施設で開始している。また、非視覚機能の研究に必要な理論的な基礎と実験手法に関する情報も、セミナーや勉強会を通じて広く収集しており、研究の深化に寄与している。

倫理委員会の申請については、詳細な実験プロトコールが必要であるため、当初の予想よりも時間がかかっている。現在予備実験を通じて詳細な実験パラメータを確立する準備を進めている。研究設備の導入と調整はほぼ完了しており、実験開始に向けて最終的な準備を行っている。

今後の計画としては、具体的なデータ収集を開始し、メラノプシン細胞の光応答特性に関する新たな知見を得ることを目指す。これらの研究成果は、非視覚機能の理解を深め、光環境の最適化に貢献する可能性が期待される。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策について、次のステップは予備実験を完了し、本格的なデータ収集を開始することである。まず、村上氏の研究結果を再現するために、盲点への赤色光刺激を用いた実験を行う計画である。これは現在の研究枠組みで説明されていない反応を確認し、本研究で提唱している反応モデルとの整合性を検証するためである。予備実験を通じて得られるデータをもとに最終的な実験パラメータを確定し、倫理委員会からの承認が得られ次第、被験者を用いた実験を開始する予定である。

研究計画に変更は特にないが、倫理委員会の申請プロセスが予想以上に時間を要しているため、これに対応するために予備実験の段階をさらに詳細に検証し、研究プロトコールを最適化している。また、実験の進行中に得られるフィードバックを随時評価し、必要に応じて研究アプローチを微調整する予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Evaluation of FST and pupil response in low-vision patients using hierarchical Bayesian inference2023

    • 著者名/発表者名
      Takesi Matsuyama Hoyos
    • 学会等名
      IHU FOReSIGHT
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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