研究課題/領域番号 |
23K09038
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
小林 顕 金沢大学, 附属病院, 講師 (20303274)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2027年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 角膜内皮移植 / 人工角膜内皮移植 / 人工角膜内皮 / 角膜移植 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、アイバンクからの角膜ドナーに依存しない水疱性角膜症治療である人工角膜内皮移植の開発やその臨床応用を目的とする。研究期間中に以下の課題について研究を遂行する。 課題1として、人工角膜内皮の素材の開発を計画している。また、課題2として、人工角膜内皮移植の臨床応用とその評価を行う予定である。さらに、課題3:として、人工角膜内皮移植に必要な器具の開発を行う。最後に、課題4として、臨床導入のための人工角膜内皮移植のウェットラボの開発を目指している。
|
研究実績の概要 |
現在本邦において約2万人の患者が角膜移植を必要としているが、ドナー角膜の不足のために、長期間の待機を余儀なくされている。また、高齢者人口の増加、緑内障手術件数や過去の移植角膜の経年劣化症例の増加に伴い、角膜内皮障害による水疱性角膜症が増えており、その対策は眼科における喫緊の課題である。もし、ドナー角膜に依存しない「人工角膜内皮」が開発されれば、アイバンクに依存している現在の角膜移植医療に革命をもたらし、現在のドナー角膜不足の解消にもつながるインパクトの大きな医療となると思われる。 近年の眼科手術の発展により、これまでの、「全層角膜移植」という角膜全層を入れ替える手術が、角膜部分移植(DSAEK: Descemet Stripping Automated Endothelial Keratoplasty)へと変化した申請者はこれまでに、水疱性角膜症の根治的治療を目的とした「角膜内皮移植(DSAEK・DMEK)」をアジアで初めて当院(金沢大学眼科)にて成功させ、新たな技術開発や合併症の克服を目指した基礎的・臨床的研究を通して、本邦への導入に尽力してきた。今回、「人工角膜内皮」の開発と臨床導入を目指した基礎研究と臨床研究を開始した。 本年は、人工角膜内皮移植の臨床導入にあたり、倫理委員会の開催を行った。その結果、難治性の水疱性角膜症に対する人工角膜内皮移植の使用が許可された。今後、実際の患者選定に向けて、準備を行う予定である。また、課題である人工角膜内皮素材の開発についても研究を進めていく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年は、人工角膜内皮移植の臨床導入にあたり、倫理委員会の開催を行った。その結果、難治性の水疱性角膜症に対する人工角膜内皮移植の使用が許可された。今後、実際の患者選定に向けて、準備を行う予定である。課題の一つであった「臨床導入のための人工角膜内皮移植のウェットラボの開発 」に関しては順調に準備が進められており、日本初の人工角膜内皮移植導入に向けてのウェットラボを開催した。
|
今後の研究の推進方策 |
今後、人工角膜内皮移植の臨床導入と、人工角膜内皮の素材の開発、人工角膜内皮移植の臨床応用とその評価、人工角膜内皮移植に必要な器具の開発などについて、研究を進めていく予定である。
|