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最新のインフォマティクス解析による若年発症網膜ジストロフィの分子基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K09041
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56060:眼科学関連
研究機関浜松医科大学

研究代表者

鳥居 薫子  浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (40970885)

研究分担者 才津 浩智  浜松医科大学, 医学部, 教授 (40402838)
堀田 喜裕  浜松医科大学, 医学部, 教授 (90173608)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードLCA / EORD / 全ゲノム解析 / RPGRIP1 / 若年発症網膜ジストロフィ / レーバー先天黒内障 / 遺伝子解析
研究開始時の研究の概要

小児期の遺伝性網膜ジストロフィ(EORD)にはレーバー先天盲(LCA)、網膜色素変性をはじめとする多くの疾患を含むが、症例の希少性からわが国でのこれらの疾患を対象とした研究は少ない。本研究では、LCA/EORDに対して全エクソーム/全ゲノム解析を行うことにより原因変異を同定し、臨床像との関連を検討し、遺伝カウンセリングや将来の遺伝子治療に繋げる。

研究実績の概要

小児期に問題となる網膜ジストロフィにはレーバー先天盲(LCA)、網膜色素変性(RP)をはじめとする多くの疾患がある。これらの疾患はそれぞれに特徴をもち、臨床経過や種々の眼科的検査から診断可能なことも多い。しかし、それぞれが稀なうえ同一疾患でも臨床像は一様でないことから正確な診断はしばしば困難であり、まとめてLCA/EORD(Early Onset Retinal Dystrophy)と分類されることもある。本研究は、日本人LCA/EORD症例に対して次世代シークエンサーによる全エクソーム解析や全ゲノム解析を行い、最先端のインフォマティクス解析を加えることにより診断し、その分子遺伝学的疾患背景を解明することを目的としている。
本年度は、以前のターゲットシークエンス解析や全エクソーム解析で原因遺伝子を同定できなかった症例に対して全ゲノム解析を行って4家系5例においてLCAの原因遺伝子の1つであるRPGRIP1遺伝子に両アレル性バリアントを同定し、さらに、以前の解析でRPGRIP1バリアントを同定した3家系5例を含めた7家系10例について臨床像を検討し報告した。エクソン18を含む同一の欠失が4例に、エクソン1を含む欠失が3例、Alu配列の挿入が1例において検出され、構造異常が日本人RPGRIP1関連網膜症に深く関わっていることが示唆された。エクソン18の欠失は日本人一般集団においてアレル頻度0.002と比較的高頻度にみとめられるものであり、LCA/EORD症例の遺伝子解析や遺伝カウンセリングの際には留意する必要があると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は、日本人LCA/EORD症例に対して次世代シークエンサーによる全エクソーム解析や全ゲノム解析を行い最先端のインフォマティクス解析を加えることにより診断し、その分子遺伝学的疾患背景を解明することを目的としている。本年度は、全ゲノム解析を含む遺伝子解析にて病的バリアントを同定したRPGRIP1遺伝子関連網膜症7家系10例について報告することができた。その他、新規に収集した症例や未解決の症例に対して全エクソーム解析や全ゲノム解析を実施し病的バリアントの検索をすすめている。

今後の研究の推進方策

今後も、引き続き既に収集した検体や新規に収集する検体に対して全エクソーム解析および全ゲノム解析を行い、病的バリアントの同定および臨床像との関連について検討を進める予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] The Structural Abnormalities Are Deeply Involved in the Cause of RPGRIP1-Related Retinal Dystrophy in Japanese Patients.2023

    • 著者名/発表者名
      Torii K, Nishina S, Morikawa H, Mizobuchi K, Takayama M, Tachibana N, Kurata K, Hikoya A, Sato M, Nakano T, Fukami M, Azuma N, Hayashi T, Saitsu H, Hotta Y.
    • 雑誌名

      Int J Mol Sci

      巻: 24 号: 18 ページ: 13678-13678

    • DOI

      10.3390/ijms241813678

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Clinical phenotype of japanese infants with CEP290-associated leber congenital amaurosis2023

    • 著者名/発表者名
      Hazuki Morikawa, Sachiko Nishina, Kaoruko Torii, Masakazu Takayama, Katsuhiro Hosono, Tomoka Kanbe, Hirotomo Saitsu, Maki Fukami, Yuichi Hori, Yoshihiro Hotta
    • 学会等名
      Human Genetics Asia 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] RPGRIP1遺伝子変異によるレーバー先天盲の臨床像2023

    • 著者名/発表者名
      森川葉月、仁科幸子、林孝彰、鳥居薫子、細野克博、佐藤美保、横井匡、深見真紀、才津浩智、東範行、堀田喜裕
    • 学会等名
      第127回日本眼科学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] レーバー先天盲および早期発症網膜ジストロフィに対する全ゲノム解析2023

    • 著者名/発表者名
      鳥居薫子、仁科幸子、森川葉月、横井匡、立花信貴、溝渕圭、宮本祥子、近藤寛之、林孝彰、東範行、才津浩智、堀田喜裕
    • 学会等名
      第127回日本眼科学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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