研究課題/領域番号 |
23K09085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
畑野 麻子 国際医療福祉大学, 国際医療福祉大学三田病院, 講師 (80528430)
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研究分担者 |
石井 直弘 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (70338094)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2027年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2026年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 培養表皮 / ヒト3次元培養表皮モデル / バリア機能 / TEWL / 先天性巨大色素性母斑 / 自家培養表皮 / ヒト3次元培養表皮 / かゆみ |
研究開始時の研究の概要 |
表皮細胞を培養したシートである自家培養表皮を用いた先天性巨大色素性母斑の治療では、移植後にかゆみが生じるケースがあり、課題となっている。しかし、かゆみの原因については不明である。 本研究では、他疾患で報告されているかゆみの原因から、自家培養表皮の表皮細胞の未成熟性が、表皮バリア機能の違いや液性因子等の発現の違いを生じさせ、かゆみの原因になっているのではと推測した。ヒト3次元培養表皮モデルを用いて、自家培養表皮移植後の成熟過程における表皮バリア機能の違いや液性因子等の発現を解析することで、かゆみに関わる因子について明らかにすることを目的とする。
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研究実績の概要 |
自家培養表皮移植後2週・4週・6週の培養表皮の形態状態に相当する、ヒト3次元培養表皮モデルの各々の培養日数を導くこと、及び各培養日数におけるバリア機能評価を行なうことを当面の目標とする。 これに先駆けて、既定の培養日数(6日目と13日目)2種類のヒト3次元培養表皮モデルとして、エピモデル 24 6Dとエピモデル 24を使用して形態学的評価を行ない、上記の相当する培養日数のあたりを付けることにする。さらにこのモデル2種類のバリア機能評価も合わせて行ない、今後の指標とする。以下の3つの研究のうち、1が一旦完了、2、3が観察研究遂行中である。 1.経皮水分蒸散量(TEWL)の測定による、エピモデルのバリア機能評価 上記のエピモデル2種類を37℃CO2インキュベーターにて培養して、7日-19日培養日におけるTEWLを測定した。測定はVAPO SCAN(日本アッシュ)にて行なった。 毎日各10試料(合計20試料)につきTEWLを測定し、平均値を算出した。エピモデル2種類のTEWLは、7Dから8D及び14Dから15Dに低下はみられたものの、その後は同じような値を推移していた。同一試料で測定を3回以上行うと、ストレスを原因としてエピモデルの細胞層がダメージを受けて、角質が培養によって増殖しなかったと考えられる。また、エピモデルは短時間でも乾燥にも弱いことが示唆された。 2.電子顕微鏡による、エピモデルの形態学的評価・バリア機能評価 ①ケラチノサイトの形態の観察 ②表皮細胞間のデスモソーム結合の数の調査 ③基底膜の状態の観察 ④ラメラ構造の観察 3.免疫染色による、エピモデルのバリア機能評価 エピモデルの細胞シートを用いて、抗 Claundin 1抗体・ZO 1 抗体の免疫染色条件検討試験と本番試験を行なっている。抗体タイトジャンクションの発現の有無を確認している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
電子顕微鏡による、エピモデルの形態学的評価・バリア機能評価、及び免疫染色による、エピモデルのバリア機能評価に関して結果が得られていないため。 そのため、自家培養表皮移植後2週・4週・6週の培養表皮の形態状態に相当する、ヒト3次元培養表皮モデルの各々の培養日数を導くことにまだ至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
自家培養表皮移植後2週・4週・6週の培養表皮の形態状態に相当する、ヒト3次元培養表皮モデルの各々の培養日数を導くこと、及び各培養日数におけるバリア機能評価を行なうことを次年度内に完遂したい。 TEWLに関しては、同一試料による再測定は行なわず、各培養日におけるヒト3次元培養表皮モデルの角質形成状態をHE染色で評価することも検討しつつ、再度TEWLの測定を行なうことにする。
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