研究課題/領域番号 |
23K09120
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57010:常態系口腔科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
森石 武史 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (20380983)
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研究分担者 |
小守 壽文 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 特命教授 (00252677)
松尾 友紀 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 技術職員 (40792601)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | dentin matrix protein 1 / 未分化間葉系細胞 / Runx2 / Sp7 / コンディショナルKOマウス / 骨芽細胞分化 / DMP1 / 表面マーカー / 遺伝子発現解析 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者は、骨細胞ネットワークが破綻した2.3kb Col1a1 Bcl-2 tgマウスを用い、非荷重時に野生型マウスの骨細胞でのみ誘導される遺伝子を同定した。この遺伝子の骨細胞での機能を解析するため、Dmp1-T2A-Creマウスを入手しCreの発現パターンを確認すると、骨細胞に加えて、骨芽細胞への分化能を持つ未分化間葉系細胞で発現を認めた。このDMP1陽性未分化間葉系細胞の特徴を、未分化間葉系細胞の表面マーカーのFACS解析とそのマーカータンパク質の発現解析により明らかにし、そこから派生する細胞系列の特性をmRNAシークエンスにより解明する。これは、新たな骨芽細胞分化系譜の発見となる。
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研究実績の概要 |
本研究は、これまで成熟骨芽細胞および骨細胞に発現すると考えられていたdentin matrix protein 1(Dmp1)が、骨芽細胞への分化能を持つ未分化間葉系細胞にも発現していることから、これらの細胞が新たな骨芽細胞分化系譜であるか検討を行うものである。 今年度は、Runx2 tdTomato tg/Dmp1 mTFP tgの準備が遅れたため、Dmp1遺伝子にT2A-Cre配列をノックインし内在性のDmp1プロモーター下にCreを発現するDmp1-T2A-Creマウスを、Runx2 flox/floxマウスおよびSp7 flox/floxマウスと掛け合わせ、10週齢時のRunx2 cKOマウスおよびSp7 cKOマウスの大腿骨を摘出・固定した後、マイクロCTを用いて解析を行った。 その結果、Runx2 cKOマウスは大腿骨遠心部海綿骨骨量が激減し、骨幹皮質骨が薄くなっていたが、Sp7 cKOマウスは大腿骨遠心部海綿骨骨量が激増し、骨幹皮質骨は多孔化していた。Dmp1-T2A-Creマウスを用いた、Runx2 cKOおよびSp7 cKO表現型の違いは、未分化間葉系細胞にDmp1が発現していることを裏付けるものと考えられ、Dmp1陽性未分化間葉系細胞の同定を急ぐ必要が有る。また、Runx2 cKOおよびSp7 cKOの大腿骨骨幹皮質骨の表現型の違いは、成熟骨芽細胞から骨細胞への最終分化でSp7の関与をうかがわせるものであり、今後、骨幹皮質骨の詳細な解析が必要と考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Dmp1陽性未分化間葉系細胞をFACSで分取し同定するために、Runx2 tdTomato tg /Dmp1 mTFP tgマウスを準備する予定だったが、これらのマウスの準備が遅れたため、FACSの解析が進んでいない。現在、上記のマウスの掛け合わせを行っており、令和6年度はFACSの解析を進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
Dmp1遺伝子にT2A-Cre配列をノックインし内在性のDmp1プロモーター下にCreを発現するDmp1-T2A-Creマウスを用いた、Runx2 cKOマウスおよびSp7 cKOマウスの表現型解析を引き続き行っていく予定で、また、Runx2 tdTomato tg /Dmp1 mTFP tgマウスよりDmp1陽性未分化間葉系細胞をFACSで分取し同定する予定である。
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