研究課題/領域番号 |
23K09161
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
|
研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
吉本 尚平 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (70780188)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | エナメル上皮腫 / エナメル上皮癌 |
研究開始時の研究の概要 |
エナメル上皮腫は良性腫瘍ですが、顎骨を溶かしながら増殖するため、治療にあたり顎骨切除が選択されます。しかし術後の再発が起こりやすく、エナメル上皮癌への悪性化も報告されています。 これらの増殖・進展には骨吸収を伴うので、骨吸収機構の解明をし、それを標的とした治療法の開発を行うことで、疾患の制御を目指すことができると考えます。 本研究では、エナメル上皮腫・エナメル上皮癌の骨内進展機構の解明を目的とします。
|
研究実績の概要 |
エナメル上皮腫(ameloblastoma:AB)は本邦における歯原性腫瘍の中で最も頻度の高い疾患である。良性腫瘍であるが、顎骨内において破壊性の高い増殖を示す。治療にあたり顎骨切除等の外科手術が選択されるものの、術後の局所再発が起こりやすく、さらにはエナメル上皮癌(ameloblastic carcinoma:AC)へと悪性化しての再発も多数報告されている。エナメル上皮癌(AC)は顎骨内に発生する歯原性の悪性腫瘍であり、顎骨の破壊吸収を伴いながら周囲組織へと急速に浸潤する。AB、ACは顎骨内発生の腫瘍であるため、その増殖・進展には骨吸収を伴う。従って、骨吸収機構の解明を行い、それを標的とした治療法の開発を行うことで、両者の進展制御を目指すことができると考える。本研究では、AB、ACの腫瘍微小環境における顎骨吸収・骨内進展機構の解明とそれを標的とした新たな治療法の検討を目的とする。 本年度はエナメル上皮腫・エナメル上皮癌の病理組織標本抽出を行った。加えて、ABおよび ACにおけるRANKL発現線維芽細胞の詳細な解析を行った。具体的には病理組織の組織構築を保ったまま、シングルセル解析に近い精度で遺伝子発現を解析できるVisiumシステム(空間トランスクリプトーム解析)を用いて、遺伝子発現解析・細胞系譜解析を行った。現在、取得データをもとに解析を進めている。今後、解析で得られた知見を、症例数を増やし、病理組織標本において検討していく。細胞実験系に関しては、現在、新規の3次元培養系を構築中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
空間トランスクリプトーム解析を施行することが出来た。
|
今後の研究の推進方策 |
病理組織にて得られた知見を細胞培養系で検証、さらなるフィードバックしながら研究を進めていく。
|