研究課題/領域番号 |
23K09162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 静岡県立静岡がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
佐藤 冬樹 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (60400131)
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研究分担者 |
藤本 勝巳 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (40294566)
Bhawal Ujjal 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (50433339)
及川 恒輔 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70348803)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | DEC1 / 頭頚部扁平上皮癌 / 免疫染色 / 頭頸部扁平上皮癌 / ドライバー遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
頭頸部癌では扁平上皮癌が多いが、肺癌や大腸癌などに比べて新たなバイオマーカーはここ数十年進展しておらず、薬物治療の標的となるドライバー遺伝子が確立されていない。頭頸部扁平上皮癌のHOPE症例ではp53やcyclinD1変異や発現異常も多くでており、予備実験の免疫染色の結果も踏まえて、DEC1が頭頸部扁平上皮癌の発育進展を制御する可能性は十分にある。「頭頸部扁平上皮癌の発育進展にDEC1, Klotho, KRT222がどのように関わっているのか、それらの発現異常と分子機構はどのようなものか」という問いに対する解を得て、DEC1, KlothoとKRT222発現異常を指標とした新たなドライバー遺伝子を構築し、遺伝子治療など臨床応用への基盤を目指す。
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研究実績の概要 |
頭頚部(舌、歯肉、口腔底、下咽頭、声門、喉頭など)扁平上皮癌の手術症例を集めている。化学療法や放射線など治療が介入している標本もああるため、治療後の検体を解析から省いている。まずは免疫染色のための代表切片を選択する必要がある。頭頚部扁平上皮癌でも、舌、歯肉、口腔底、下咽頭、声門、喉頭に絞り、研究用の標本を選択した。また、頭頚部では標本作成過程で脱灰することがあり、長期固定された脱灰標本は免疫染色の解析に含めないことにした。ただし、下咽頭や声門では1週間程度の固定のものは適応可能と判断した。免疫染色に可能な50症例の手術標本を選択した。免疫染色は自動免疫染色装置を用いて解析した。DEC1は免疫染色のための条件(一次抗体希釈率、反応時間、賦活化など)が確立しているが、KloとKRT222は抗体の選択や条件設定が必要であり、Kloに関しては2種類の抗体を購入し、最適な条件(一次抗体希釈率、反応時間、賦活化など)を確立した。喉頭、声門や下咽頭標本ではKloは2種類いずれの抗体でも非腫瘍組織で発現がみられ、癌細胞で発現が低下していた。舌、歯肉では非腫瘍組織での発現がかなり弱く、条件を再検討中である。KRT222も同様に、喉頭、声門や下咽頭標本では非腫瘍組織で発現がみられ、癌細胞で発現が低下していた。舌、歯肉では非腫瘍組織での発現がかなり弱く、条件を再検討中である。喉頭、声門や下咽頭標本と舌や歯肉と抗体反応が異なるため、免疫染色を喉頭、声門や下咽頭標本に絞る可能性もある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
免疫染色では最適な条件設定が大事であるが、当施設は自動免疫染色装置を用いているため、比較的スムーズに染色のための条件設定ができた。
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今後の研究の推進方策 |
下咽頭と声門の扁平上皮癌組織で、非腫瘍組織と癌細胞におけるDEC1, Klo, KRT222発現を免疫組織化学的に解析していく。Klo、KRT222で舌、歯肉における最適な免疫染色の条件を確立させる。
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