研究課題/領域番号 |
23K09177
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
菊池 毅 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (40421242)
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研究分担者 |
三谷 章雄 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (50329611)
長谷川 義明 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (70460524)
藤田 剛 愛知学院大学, 歯学部, 歯学部研究員 (80379883)
後藤 久嗣 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (10783037)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 歯周病 / P. gingivalis / Mfa1線毛 / 上皮間葉転換 |
研究開始時の研究の概要 |
線毛発現の異なったP. gingivalisをマウスに経口接種し、実験的歯周炎を惹起させ、歯周病の病態を上皮組織における上皮間葉転換に着目して免疫・組織学的に比較検討する。また、ヒト歯肉上皮細胞を用いて3つのサブタイプが存在する各種Mfa1精製線毛の上皮間葉転換に与える影響を分子生物学的に検討する。
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研究実績の概要 |
歯周病のキーストーン病原体として認知されているPorphyromonas gingivalisが持つ線毛は、歯周組織への定着のみならず歯周組織破壊におい ても重要な役割を担っている。二種類ある線毛のうち、Mfa1線毛に関する研究、特に組織破壊に与える直接的影響に関する報告は僅かである。今回、歯周組織破壊における3つのサブタイプのMfa1線毛の役割を明らかにすることを目的とし、in vivo研究として線毛発現の異なったP. gingivalis誘導実験的歯周炎における上皮組織の変化に関して免疫・組織学的に比較検討することとした。in vitro研究としてMfa1線毛の歯肉上皮細胞に対する上皮間葉転換(EMT)に及ぼす影響を検討することとした。各種 P. gingivitis線毛の精製をイオン交換カラムに使用し精製した。次にヒト歯肉上皮細胞株のCa9-22細胞を各種精製線毛と共に培養後、total RNAを抽出し、qPCR 法を用いて、EMTに関連するE-cadherin、N-cadherin、Claudins、Vimentin、Integrin α6、Integrin α5、IL-6、TGF-β等の遺伝子発現の定量を行った。Mfa1線毛の刺激により、E-cadherin、Claudins、TGF-βの遺伝子発現が、有意に減少していた。その他のEMT関連遺伝子に関しては、有意な変化を認めなかった。今後は、細胞株を使用したMfa1線毛によるEMT関連因子の発現調節に関する詳細な解析を行う。また、マウスに線毛発現の異なったP.gingivalis株を経口感染させ実験的歯周炎を惹起し、歯周組織の特に上皮組織に着目し、組織学的・形態学的な解析および歯肉組織から遺伝子を抽出し、EMTに関連する因子のPCR Array、遺伝子発現の解析、タンパク産生の検討を行う予定とする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
動物実験を用いたMfa1線毛の歯周組織破壊に与える影響について解析が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
マウス結紮実験的歯周炎モデルを元に、線毛発現の異なるP.gingivalisを経口投与し、歯周組織破壊に対する影響を、上皮間葉転換に着目して、詳細に解析を行うことで、Mfa1線毛の歯周組織破壊に与える影響を解明したい。
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