研究課題/領域番号 |
23K09226
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
|
研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
河奈 裕正 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (50224803)
|
研究分担者 |
莇生田 整治 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (80296706)
野崎 貴裕 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (20734479)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 歯科インプラント / サイナスリフト / 切削抵抗 / 自動停止 |
研究開始時の研究の概要 |
歯科インプラント治療は、天然歯への負担が少なく、咀嚼機能や審美性に多くの利点を持つ優れた治療法である。しかし、歯槽骨高の低い上顎臼歯部の埋入においては、上顎洞粘膜損傷の危険性を伴う。そこで本研究では、上顎洞底の皮質骨のみを貫通した時点で上顎洞粘膜の損傷なく停止する新たなサイナスリフトシステムを構築する。目的達成のためA. 切削抵抗とドリル形状・回転速度との関係性解明、B. 切削抵抗測定アルゴリズムの開発、C. 骨質変化検出機構の開発、D. ハンドピース型歯科インプラントドリル機器のハード製作、E. 自動停止制御の実装を実施したのち、F. in vivo 実証実験により、有用性を確認する。
|
研究実績の概要 |
歯科インプラント治療は、天然歯への負担が少なく、咀嚼機能や審美性に多くの利点を持つ優れた治療法である。 しかし、歯槽骨高の低い上顎臼歯部の埋入においては、上顎洞粘膜損傷の危険性を伴う。公益社団法人日本顎顔面インプラント学会で行われた重篤なトラブル調査では、全体のトラブル数が減少しているにも関わらず上顎関連のトラブルは減少傾向を示しておらず、全体の1/3以上に及んでいる。 そこで本研究では、上顎洞底の皮質骨のみを貫通した時点で上顎洞粘膜の損傷なく停止する新たなサイナスリフトシステムを構築する。目的達成のためA. 切削抵抗とドリル形状・回転速度との関係性解明、B. 切削抵抗測定アルゴリズムの開発、C. 骨質変化検出機構の開発、D. ハンドピース型歯科インプラントドリル機器のハード製作、E. 自動停止制御の実装を実施したのち、F. in vivo 実証実験により、有用性を確認する。 2023年度では、実験により、切削抵抗とドリル形状・回転速度との関係性を明らかにし、切削抵抗測定アルゴリズムの検討を行った。また、骨質変化検出機構の基本設計を完了した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度に達成予定として掲げた、A. 切削抵抗とドリル形状・回転速度との関係性解明を実施した。すなわち、ドリルの切削抵抗は対象の骨質だけでなく、ドリルの形状や回転速度の影響を受けるが、トルクセンサを用い、骨質とドリル形状と回転速度との関係性を明らかにした。また、B. 切削抵抗測定アルゴリズムの開発を実施した。すなわち、回転モータに加わる負荷トルクは流れる電流と角加速度から推定可能であることから、実際のハンドピースを用いた負荷トルク推定アルゴリズムを開発した。さらに、次年度との継続課題であるC. 骨質変化検出機構の開発と、D. ハンドピース型歯科インプラントドリル機器のハード製作を実施中で、おおむね計画通りに進捗している。
|
今後の研究の推進方策 |
C. 骨質変化検出機構の開発と、D. ハンドピース型歯科インプラントドリル機器のハード製作を引き続き行い、次年度前期には達成予定である。また、後期には、E. 自動停止制御の実装を開始し、F. in vivo 実証実験による有用性の確認に繋げていきたい。
|