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高精度に適合する移植用ハニカム型三次元積層造形チタン人工骨の構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 23K09243
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
研究機関大阪医科薬科大学

研究代表者

井上 和也  大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (00761503)

研究分担者 山口 誠二  中部大学, 生命健康科学部, 准教授 (50726198)
植野 高章  大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (60252996)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードチタン / 選択的レーザー溶融法 / ハニカム構造 / 骨形成誘導 / 顎再建プレート
研究開始時の研究の概要

患者骨欠損形態に適合するプレートを用いた高度精密顎再建が可能となり手術時間の短縮や術後咬合機能向上が期待される。その一方で顎再建には移植骨となる自家骨採取が不可欠でありドナー部の侵襲や採取量の限界が次の課題と考える。チタン自体を移植骨としての使用することに着想し、力学的に下顎骨に近い強度と質量を有するチタン人工骨の開発に挑戦する。そこでハニカム構造をチタンに付与することに着目した。ハニカム構造は剛性・軽量性に優れているという特性があるが、ハニカム構造を有する積層造形チタンを生体内に埋植し骨結合を評価した報告はない。われわれは移植用ハニカム型チタン積層造形人工骨を開発する基盤的研究を行う。

研究実績の概要

顎骨再建術で用いられている体内固定用プレートは平坦な直線形の形状であり、手術中に適合するよう曲げ操作を行う必要がある。本手技では顔貌の改善が困難であることや、作業時間が長くなり患者負担が大きいこと、体内固定用プレートを複数回屈曲させるため金属強度の低下、術者の技量が手術の成否に大きく影響が出るなどの課題がある。これらの問題を解決する方法として三次元シミュレーションを基に作製される選択的レーザー溶融法(SLM)積層造形チタン人工骨の使用を提唱している。本技術を用いることで、術前の顔貌とより近い形で顎骨再建が可能となる。チタン自体の高い生態親和性を考慮すると積層造形チタン人工骨自体を埋め込み型のプレートとして使用することができると考えられる。構造としては既存骨から人工骨への骨新生を認め、より強固に骨と結合するチタン人工骨の設計が必要とされる。これまでの研究ではヒト下顎骨を模した、皮質骨・海綿骨模倣型チタン人工骨の開発を行っていた。しかしながら人皮質骨を模倣した人工骨形態では骨膜からの血流・細胞新生が乏しいこと、十分な強度を得るためにチタン人工骨自体の質量が生体骨よりも重くなってしまうこと、チタンと皮質骨との弾性率に大きな差があり生体内で荷重遮断が生じることが危惧される。このことから軽量で、力学的に強固であり、かつ周囲組織からの細胞浸潤を可能とするハニカム構造を有するチタン人工骨の開発を行うことが本研究の核心をなす学術的な問いである。積層造形チタン人工骨の開発は機械工学分野で検討されているものの、生体内に用いた研究は渉猟できる程度である。本研究においては組織学的解析と力学的解析を行い以下の項目を評価する予定である。①骨に近い弾性率・圧縮を有するチタンハニカム構造を探索する。②ラット生体内に埋入し、骨形成が最も高いチタンハニカム構造を決定する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ラット頭蓋骨を用いた積層造形チタンメッシュ試験片の埋入試験を行っている。フォーレンを用いた麻酔後にラット頭頂部皮膚を切開し頭頂部に気孔率50%の積層造形チタンメッシュ試験片を埋植した。1,4,8週において安楽死後に頭部の非脱灰研磨標本作製(ビラヌエバゴールドナー染色)、脱灰研磨標本作製(HE染色)にて組織評価を行った。チタン周囲の細胞の腫瘍化は認められなかった。有意な炎症細胞浸潤も認められなかった。

今後の研究の推進方策

今後は積層造形チタンメッシュの気孔率を変化させてチタン試験への埋植試験を行う。
またオートグラフや三次元シミュレーションソフトを用いて、ヒト下顎骨を模した積層造形チタンの応力解析を行い、基礎データとする。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Clinical Study of 14 Cases of Bone Augmentation with Selective Laser Melting Titanium Mesh Plates2023

    • 著者名/発表者名
      Takahashi Ayaka、Inoue Kazuya、Imagawa-Fujimura Naoko、Matsumoto Keisuke、Yamada Kazuto、Sawai Yasuhisa、Nakajima Yoichiro、Mano Takamitsu、Kato-Kogoe Nahoko、Ueno Takaaki
    • 雑誌名

      Materials

      巻: 16 号: 21 ページ: 6842-6842

    • DOI

      10.3390/ma16216842

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Full Custom Mandibular Reconstruction Device の開発及び臨床応用2023

    • 著者名/発表者名
      中野旬之、井上和也、中島世市郎、見立英司、植野高章
    • 学会等名
      第68回公益社団法人日本口腔外科学会総会・学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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