研究課題/領域番号 |
23K09244
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
柳 束 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (60758035)
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研究分担者 |
山本 勝己 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 准教授 (70425312)
加倉 加恵 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 准教授 (90465740)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 骨再生 / DFAT / 脱分化脂肪細胞 / CGF / AFG |
研究開始時の研究の概要 |
顎骨欠損部に骨造成を行う場合自家骨、骨補填材や成長因子などが用いられる。しかし骨補 填材やCGFなどは立体的な骨造成が難しい。そのため骨補填材を凝固させるAFGテクニックが開発された。そして再生医療の分野で重要と言われている足場と成長因子を含むこのAFGテクニックに細胞因子を加えることで骨再生能が向上するのではないかと考えた我々は、治療用細胞として脱分化脂肪細胞(DFAT)をスフェロイド化したDFATスフェロイドを用いることとした。このAFG-DFATスフェロイド複合体の垂直的骨欠損に対する骨再生能を検討するために、イヌ顎骨欠損モデルを用いた動物実験を計画した。
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研究実績の概要 |
顎骨欠損部に骨造成を行う場合自家骨、骨補填材や成長因子などが用いられる。しかし骨補填材やCGFなどは立体的な骨造成が難しい。そのため骨補填材を凝固させるAFGテクニックが開発された。黄らはCGF作製時のガラスチューブをプラスティックチューブに変更し、骨補填材とフィブリノーゲンをガラスシャーレ上で混ぜることで骨補填材を固め、賦形性を与えるテクニックを報告し、これをAFG(Autologous Fibrinogen Glue)テクニックと名付けた。再生医療の分野では足場、成長因子、細胞が重要な3因子と言われているが、このAFGテクニックはそのうち足場及び成長因子の2因子を含んでいる。そして再生医療の分野で重要と言われている足場と成長因子を含むこのAFGテクニックに細胞因子を加えることで骨再生能が向上するのではないかと考えた我々は、治療用細胞として脱分化脂肪細胞(DFAT)をスフェロイド化したDFATスフェロイドを用いることとした。DFAT-スフェロイド複合体の骨形成能に関しては以前我々が報告しており、優れた骨形成能を有する。先述したようにAFGは凝固させることが可能で、垂直的な骨欠損に応用可能である可能性がある。このAFG-DFATスフェロイド複合体の垂直的骨欠損に対する骨再生能を検討するために、イヌ顎骨欠損モデルを用いた動物実験を計画した。 本研究の目的はAFG-DFATスフェロイド複合体の立体的骨欠損に対する有用性を検討することである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本来ならイヌを用いた垂直的骨再生に関して研究を進めるべきであったが、AFGと補填材、細胞を合わせた複合体を扱う手技習得のため、まずはラットを用いた研究を行うこととした。現在AFG及びCGFを脱分化脂肪細胞(DFAT)、脂肪由来間葉系幹細胞(ASCs)をそれぞれ組み合わせて骨再生の程度を確認し、AFG-DFAT複合体の作製法を習得する予定であったが、ラットの血液からAFGを作製する技術の確立に多くの時間を割いてしまった。理由としては採血後のラット血液の凝固が早く、CGFやAFGを作製することが難しかったことが挙げられる。現在のラットを用いた結果を確認し、イヌを用いた応用研究を進める予定である
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今後の研究の推進方策 |
今後は昨年度確立したAFG-DFAT複合体の作製法を元にイヌを用いた垂直的骨再生研究を行う予定である。イヌの採血に関しては以前行った研究で習得しているため、イヌ血液からAFGやCGFを作製することが可能であることを確認し、イヌ顎骨を用いた垂直的骨再生研究を遂行していく。
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