研究課題/領域番号 |
23K09268
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 奈央子 東北大学, 大学病院, 助教 (80510015)
|
研究分担者 |
小山 重人 東北大学, 大学病院, 准教授 (10225089)
天雲 太一 東北大学, 大学病院, 講師 (80451425)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | インプラント / 骨造成 / 腓骨再建 / インプラント荷重条件 / 下顎骨再建 / 2次的骨造成 |
研究開始時の研究の概要 |
頭頸部腫瘍による顎骨切除および顎骨再建後のインプラント症例では、腓骨再建部の垂直的高さ不足改善のため、自家骨腸骨海綿骨細片(PCBM)による2次的骨造成が有用な術式として用いられている。しかし、この骨造成部に埋入されたインプラントでは、周囲骨吸収や周囲面膜炎が起こることも少なくないため、これら諸問題への対応が必要である。本研究では、下顎骨と腓骨という異なる母床骨上の腸骨PCBM骨造成部の特性を調査し、インプラントの咬合荷重開始時期の違いが周囲組織へ及ぼす影響を調べることで、2次的骨造成後のインプラント治療の最適な治療方法の確立を目的とする。
|
研究実績の概要 |
腫瘍切除に伴う下顎骨区域切除後の顎骨再建では、腓骨等を用いた遊離骨皮弁移植が広く行われている。2012年に我が国では、顎欠損患者へのインプラント義歯が保険導入され、このような患者の機能・審美性の回復は飛躍的に改善する様になってきている。しかしながら、再建部の腓骨の骨直径は10-12mmと垂直的高さ不足による、好ましくない歯冠―インプラント比、良好な口腔衛生状態の維持困難、下顎下縁のプロファイルに悪影響を及ぼす等の問題がある。そこで、様々な骨造成方法が提案されてきた。腸骨PCBMと形態を維持するチタンメッシュトレー(Tiメッシュ)を用いた骨造成法は、PCBMに含まれる未分化間葉系由来の骨形成能を有する幹細胞の移植と同細胞からの新生骨形成と骨改造によるこの新生骨の母床骨への置換を目的としており、移植骨そのものが生着するブロック骨移植とは異なる方法である。この術式は、生理的および病的骨吸収症例など広く用いられており、腓骨再建後の2次的骨造成法としても有用性が報告がされている。しかし、下顎骨上に比較して、腓骨上に腸骨PCBM骨造成を行った症例では、インプラントの周囲骨吸収や周囲粘膜炎などが起こることも少なくない。腓骨上と下顎骨上の腸骨PCBM骨造成部では、特性が異なる事が予想されるため、それぞれ特有の対応が必要と考えられるが、それらに関する情報はほとんどない。そこで本研究では、下顎骨上および腓骨上の2次的PCBM骨造成部の特性を把握し、同部へ埋入されたインプラントの咬合荷重開始時期の違いが、インプラント周囲骨や周囲粘膜に与える影響について、臨床評価、X腺、CTにより検証する。これまでに、後ろ向き研究の患者データを収集、分析を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでに、後ろ向き研究のため、過去のインプラント症例、A,B,C群について、PCBMの観察、これまでの荷重条件の調査、カルテ、骨結合強さ、咬合力、CTデータによるインプラント周囲骨の観察、分析を行っている。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き、過去のインプラント症例、A,B,C群について、PCBMの観察、これまでの荷重条件の調査、カルテ、骨結合強さ、咬合力、CTデータのによるインプラント周囲骨の観察、分析をすすめ、前向き研究にもとりかかる。
|