研究課題/領域番号 |
23K09276
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
阿部 泰彦 広島大学, 医系科学研究科(歯), 准教授 (00253097)
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研究分担者 |
村田 比呂司 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (40229993)
吉原 久美子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (90631581)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 義歯粘着剤 / 義歯安定剤 / 抗菌性 / 塩化セチルピリジニウム(CPC) / モンモリロナイト |
研究開始時の研究の概要 |
2023年度は、有機無機ハイブリッド型抗菌剤を配合した抗菌性義歯粘着剤を試作し、抗菌性能および抗菌成分徐放特性の検証方法を確立することで、義歯粘着剤への抗菌剤配合量の範囲を決定する。2024年度は、抗菌剤配合が義歯粘着剤の本来の物性(JIS規格/ISO規格)へ与える影響を検証することで、抗菌性義歯粘着剤の最終候補を決定する。2025年度は、最終候補において抗菌性能、物性、抗菌成分徐放特性の再現性確認および安全性を検証することで、抗菌性義歯粘着剤の最終仕様を決定する。以上より、抗菌性義歯粘着剤の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
義歯粘着剤に抗菌性を付与する研究では、主に有機系抗菌剤の配合研究が多く行われてきたが、吸水膨潤するCMC-Naにおいて抗菌成分の徐放コントロールは難しい。そこで、CMC-Na存在下で物性や安全性に影響を及ぼさず、少ない配合量で抗菌性能を発現できる抗菌性義歯粘着剤を着想するに至った。そこで、有機無機ハイブリッド型抗菌剤「塩化セチルピリジニウム担持モンモリロナイト(CPC-Mont)」をクリームタイプ義歯粘着剤に配合し、本来の物性を維持しながら、抗菌成分CPCの徐放コントロールと抗菌性能発現のメカニズムを解明することで抗菌剤配合量を決定し、抗菌性義歯粘着剤の開発を目指す。 2023年度は、抗菌剤を配合した抗菌性義歯粘着剤において抗菌成分CPCの徐放特性の測定方法を確立するため、2タイプのCPC-Mont(高徐放微粉、低徐放微粉)を1重量%配合した試料を試作し、検証した。その結果、CPC徐放量の定量方法を確立した(手法秘匿)。次に、2タイプのCPC-Mont配合試料とCPC-Mont無配合のコントロール試料を用いて、カンジダ菌、黄色ブドウ球菌、ミュータンス菌について抗菌試験(定性、定量)を実施し、CPC-Mont配合試料の抗菌性能を確認し、CPC-Montのタイプ間には性能差がないことが明らかとなった。 以上の検証方法を用いて、義歯粘着剤への抗菌剤配合量の検証を次年度に実施することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は、抗菌性義歯粘着剤の抗菌成分CPC徐放特性および抗菌性能の検証方法を確立でき、本研究課題の進捗状況は予定通りである。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、抗菌剤配合が義歯粘着剤の本来の物性(JIS規格/ISO規格)へ与える影響を検証し、義歯粘着剤への抗菌剤配合量を決定する。
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