研究課題/領域番号 |
23K09280
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
石井 久淑 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (00275489)
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研究分担者 |
佐藤 寿哉 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (30709241)
Islam SyedTaufiqul 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (50910585)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 加齢 / 三叉神経 / 副交感性血管拡張 / 脳虚血疾患 / 副交感性脳血流増加 / QX-314 / 老化 / GABA |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、口腔感覚で誘発される副交感性脳血流増加の加齢現象の解明とそれらの脳血流改善への応用の基盤を形成することを目的としており、口腔感覚入力と副交感性脳血流増加を結びつけた全く新しい脳血流改善法の構築を目指すという、挑戦的かつ斬新な研究の特色を有している。また、本研究により咀嚼-副交感性脳血流増加をヒトにおいても応用することが可能となれば、日常的な摂食に伴う機械的或いは味覚刺激による脳血流増加の増強を実現し、非侵襲、長期的かつ看護介入の軽減につながる新たな脳虚血疾患の予防と治療法を世界に先駆けて確立できる発展性が期待される。
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研究実績の概要 |
本研究は、高齢者に頻発する致死的かつ重篤な摂食機能障害をもたらす脳虚血疾患(脳梗塞や血管性認知症等)について、日常的な摂食に伴う機械的或いは味覚刺激による脳血流増加の増強作用を用いた予防や治療法を確立することを目指している。今回(令和5年度)は、口腔感覚に重要な三叉神経の求心性刺激で生じる副交感性血管拡張反応(血流増加)の加齢変化を麻酔下のラットについて検討した。 その結果、三叉神経刺激で生じる歯肉や咀嚼筋の副交感性血管拡張反応は、加齢とともに減弱されることが明らかになった。また、この減弱はコリン作動性血管拡張線維(アセチルコリンが伝達物質)を主体とする咀嚼筋で顕著であった。さらに、三叉神経刺激では血圧上昇が伴い、特に咀嚼筋に血管収縮反応(血流減少)を誘発するが、この血管収縮反応は加齢によって増大することも明らかになった。この血管収縮反応は頸部交感神経幹の切断で影響を受けないことから、血管周囲の局所性因子(セロトニンやエンドセリン等)の加齢変化も三叉神経刺激時の口腔・顔面領域の血流動態に密接に関わっていることが示唆される。 今後は、副交感性血管拡張反応の加齢変化の末梢性及び中枢性メカニズムとこれらの局所性因子の関連性についても分子基盤(メディエーターや受容体の発現変化等)を含めた総合的な検討を重ねて、口腔・顔面・頭部領域の加齢に伴う血流・機能障害の予防と治療法への展開にアプローチしていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度の交付申請書の研究目的と研究計画に記載した三叉神経の求心性刺激で生じる副交感性血流増加の加齢変化に関する実験は効率的に進行しており、それらに関連する研究成果は学術論文(英文誌)並びに学会発表ですでに公表している。したがって、本研究はおおむね順調に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、三叉神経の求心性刺激で生じる副交感性血流増加の加齢変化に関わる末梢性及び中枢性メカニズムについ分子基盤(受容体の発現変化等)を含めて検討を重ねて、口腔・顔面・頭部領域の血流・機能障害の効率的な予防と治療法に関する新たなアプローチの可能性を導くことを目指していきたい。
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