研究課題/領域番号 |
23K09315
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
五月女 さき子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (20325799)
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研究分担者 |
梅田 正博 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (60301280)
住田 吉慶 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (50456654)
大鶴 光信 長崎大学, 病院(歯学系), 講師 (60384864)
久芳 さやか 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (90437880)
河原 昌美 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (90242528)
柳本 惣市 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (10315260)
船原 まどか 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (60796811)
坂本 由紀 関西医科大学, 医学部, 講師 (60734168)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ステロイド含嗽 / 口腔粘膜炎 / ステロイド含漱 |
研究開始時の研究の概要 |
がん治療薬物療法では重要な有害事象に口腔粘膜炎がある。痛みなどから原疾患に対する治療の中断など生命予後に影響を及ぼすが、治療法や予防法は確立してない。これまで申請者らは口腔粘膜炎に対してステロイド軟膏を使用してきたが広範囲の場合には塗布することが困難であり、ステロイド含嗽薬のほうが使用しやすいが、本邦では粘膜炎に使用できるステロイド含嗽薬はない。ステロイド含漱薬が本邦でも処方可能になるためには、がん薬物療法時の口腔粘膜炎が炎症性サイトカインの過剰産生によって重症化することを明らかにし、サイトカインを抑制する作用を持つステロイド含嗽薬が有効であることを検証する必要がある。
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研究実績の概要 |
がん治療における薬物療法は、従来の殺細胞性抗がん剤に加え分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬の登場に伴い飛躍的に進歩してきた。薬物療法にはさまざまな有害事象があるが、重要な有害事象の一つに口腔粘膜炎がある。口腔粘膜炎は痛みを伴うことから経口摂食が不可能になり栄養状態に影響を与え、原疾患に対する治療の中断を余儀なくされることもあり、生命予後にまで影響を及ぼす可能性もある重大な有害事象である。しかしがん治療に伴う口腔粘膜炎に対する治療法や予防法は確立していない。頭頸部放射線治療時の口腔粘膜炎に対して1980年代にステロイド軟膏の有効性と安全性が報告されたが、現在あまり普及していない。その理由の一つに、放射線治療時や薬物療法時にステロイドの局所投与を行うと口腔カンジダ症の発症を助長するのではないかという懸念があった。これに対しわれわれは多施設共同観察研究において、頭頸部癌放射線治療時の口腔カンジダ症発症のリスク因子は白血球減少と粘膜炎の増悪であり、ステロイド軟膏は口腔カンジダ症発症を助長することはなく、むしろ有意差はないものの発症率を低下させることを示した。しかし一方でステロイド軟膏は粘膜炎が咽頭粘膜まで広がった場合には塗布することが困難で、ステロイド含嗽薬のほうが使用しやすいが、本邦では粘膜炎に使用できるステロイド含嗽薬はない。 研究分担者の梅田が委員長を務める(一社)日本口腔ケア学会共同研究委員会、研究分担者の柳本が理事長を務める(NPO法人)日本口腔がん臨床研究グループ、研究分担者の梅田が代表を務める日本医科歯科連携医療研究グループ、および病院薬剤師研究グループを通じて、研究協力施設を募り特定臨床研究として行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
多機関共同研究で行う予定であるが、分担施設の募集が遅れた
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今後の研究の推進方策 |
長崎大学病院の認定審査委員会へ申請し、多機関共同研究を開始予定である。
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