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敵対的生成ネットワークと説明可能AIの組合せによるパノラマX線画像の自動診断の検討

研究課題

研究課題/領域番号 23K09319
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分57060:外科系歯学関連
研究機関昭和大学

研究代表者

荒木 和之  昭和大学, 歯学部, 特任教授 (50184271)

研究分担者 田口 亮  東京都市大学, 情報工学部, 教授 (40216825)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワードパノラマエックス線画像 / AI / ディープラーニング / 敵対的生成ネットワーク
研究開始時の研究の概要

近年画像支援診断で用いられるAIは、ディープラーニングニューラルネットワーク(CNN)の研究・応用が主流となってきている。しかしながら、CNNはネットワークの学習に大量のデータが必要であり、またその判断の根拠は説明する方法がない。そのため医療への応用は限界があると考えられる。そこで我々は、敵対的生成ネットワークを利用することで少ないデータでも高い精度が得られるAIによる診断支援を検討することとした。本研究で検討するパノラマエックス線画像は複数の病気の診断やスクリーニングとしても使用されており、AIによるスクリーニングは、超高齢社会における疾患の早期発見・健康増進に応用可能な研究と考えられる。

研究実績の概要

本研究の目的はAIによるパノラマエックス線画像の支援診断の精度および信頼性の向上である。これまでも医療画像で特定の疾患に関してのAIによる支援診断の可能性は示されているが、様々な種類の病変に関して一度に検討したものはない。また、その判断過程はブラックボックスのままである。本研究でAIによる支援診断の精度の向上と、判断過程の根拠の説明の可能性を検討する。令和5年度はその第一段階として特に症例の収集を下記の3点について研究を進めた。1. 症例の収集:パノラマエックス線画像の収集と読影診断の作成:研究代表者が所属する昭和大学歯学部歯科放射線科で撮影された患者のパノラマエックス線画像800例を収集した。成人のパノラマエックス線画像には欠除歯を含めると永久歯32本が描出される。そこで全症例に対して歯科放射線専門医が、歯周疾患の有無と骨吸収の程度、う蝕の有無と深さ、根尖病変の有無について永久歯32本の各1本1本について読影し記録した。2.パノラマエックス線画像を自動診断するにはどの歯にう蝕が有るかやどの歯が歯周炎かという様に病変の診断だけで無く歯の洞底も必要になる。今年度は最初に歯科放射線医が読影診断したパノラマ画像500例を用い正しく歯の同定ができる様にデープラーニングによるAiシステムの構築と学習を行った。3.ディープラーニングによる診断精度の検討:今年度は予備的検討として読影診断がすんだパノラマエックス線画像500例を用いて畳み込みニューラルネットワークで病変の検出・分類(診断)の検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今回検討しているAIシステムはある程度多数の症例が必要とされる。実際のパノラマエックス線画像を確認しながら適切な症例を収集するのに予想より少しだけ時間がかかった。しかしながら、AIの構造決定や学習など全体としては予定どおりに進んでいる。

今後の研究の推進方策

令和6年度 1.敵対的生成ネットワーク(GAN)を利用した場合のディープラーニングよる診断精度の検討:Aセットのみを用いGANによる学習を繰り返し病変の検出・分類(診断)の正確度を求める。GANとしては, normalGANに加えて画像認識の有効性が示唆されているWGAN, InfoGAN,CatGANについて実験をおこなう(荒木、田口)。2.昨年度のCNNの結果とGANの結果を比較検討しGANの有効性を明らかにする(荒木)。
令和7年度 1.説明可能なAIの開発:可視化による説明可能なAIとしてはLIME(local interpretable model-agnositc explanations)およびSHAP(shapley additive explanations)を用いる。前年に得られた結果より最適な構造を持ったディープラーニングモデルへ適応できるように、LIMEおよびSHAP各プログラムを改良する(田口)。2.診断根拠の信頼性の検討:改良したLIME、SHAPでテスト画像100例に対して診断根拠を求める(荒木)。その結果を研究実施者以外の歯科放射線専門医4名に表示し、診断根拠が実際的かについてアンケートにより有用性を明らかにする(荒木)。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Quantification of gray values corresponding to bone density using dental cone beam computed tomography.2023

    • 著者名/発表者名
      Hideki Ishida, Kazuyuki Araki
    • 雑誌名

      The Showa University Journal of Medical Sciences.

      巻: 35 ページ: 73-81

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] A Basic Study for Predicting Dysphagia in Panoramic X-ray Images Using Artificial Intelligence (AI) Part 2: Analysis of the Position of the Hyoid Bone on Panoramic Radiographs2023

    • 著者名/発表者名
      Matsuda Yukiko、Ito Emi、Kuroda Migiwa、Araki Kazuyuki、Nakada Wataru、Hayakawa Yoshihiko
    • 雑誌名

      Eng

      巻: 4 号: 4 ページ: 2542-2552

    • DOI

      10.3390/eng4040145

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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