研究課題/領域番号 |
23K09360
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
星 勲 岩手医科大学, 歯学部, 助教 (60963361)
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研究分担者 |
宮本 郁也 岩手医科大学, 歯学部, 特任教授 (50402912)
川井 忠 岩手医科大学, 歯学部, 准教授 (50547263)
武本 真治 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (70366178)
山田 浩之 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (90267542)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 金属積層造形法 / ラティス構造 / コンピュータシミュレーション / 人工下顎骨 / チタンプラズマ溶射 / コバルトクロム合金 |
研究開始時の研究の概要 |
金属積層造形(付加製造)法は次世代のCAD/CAM技術として歯科領域でも期待されている。本研究では、金属積層造形法を用いて新規カスタムメイド顎骨再建用材料の開発を目指すための基礎的研究を行う。顎骨には咀嚼や咬合による垂直的および水平的な荷重が複雑に負荷される。本研究では、この複雑な機械的負荷を受ける下顎骨再建材として、ラティス構造のコバルトクロム合金(CCM合金)を積層造形法で製作することを試みる。ラティス構造は周期セル構造であり、同種の材料であれば高剛性かつ軽量という特性をもつ。下顎骨の部位応じた構造を検討し、再建に適切なCCM合金製人工骨のラティス構造や周期サイズを明らかとする。
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研究実績の概要 |
金属積層造形(付加製造)法は次世代のCAD/CAM技術として歯科領域でも期待されている。本研究では、金属積層造形法を用いて新規カスタムメイド顎骨再建用材料の開発を目指すための基礎的研究を行う。2023年度はラティス構造の種類や周期サイズとCCM合金製人工骨の強度との関係を解明することを目的として、試験片に対する強度試験を行った。ヒト下顎骨(日本人)の形態を参考として試験片条件を設定し、さらに、人工下顎骨の具備すべき3条件として、皮質骨に類似する弾力(ヤング率)、最大咬合力に耐えられる強度、繰り返される咀嚼運動に耐える疲労強度を設定した。併せて、構造体を構成するラティスの検索を行い、先行研究等を基に28構造を試験評価候補とした。それぞれに対して有限要素法解析ソフト「ANSYS」を用いたコンピュータシミュレーションを実施し、構造特性の異なる3種類のラティス(body diagonals with nodes[MSG]、G_structure10、Dode-Medium[MSG] )のチタン製試験片構造を選定した。選定と並行し、試験条件の検討・試験片評価法についての検索を有限要素法解析ソフト「ANSYS」を用いたコンピュータシミュレーションを用いて行った。現時点、ラティスにおける強度的評価は、ISO・JIS等の標準規格の規定はない。しかし、本研究における最終目標の生体適用を見越し、上記を参照しつつ、評価法についても、ラティスを適応した構造体を純粋に適応した場合、複雑なラティス構造を表現する精緻な解析モデルが必要となることから、複数のラティスが集合体として機械特性を発現できるように、かつ荷重負荷断面に複数のラティスを並べて配置した条件を設定した。ISO・JIS等の金属系生体材料の標準規格を応用し、評価法として強度試験(圧縮試験・曲げ試験・引っ張り試験・疲労試験)を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
CCM合金の粉末の入手が困難であり、金属3Dプリンターの内部にCCM合金の粉末を敷き(厚さ50 μm)、予熱を加えて金属粉末を電子ビームで溶解し、積層造形する行程ができていない。
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今後の研究の推進方策 |
CCM合金の粉末を入手し、ラティス構造の種類とCCM合金製試験片の強度、周期サイズの違いとCCM合金製試験片の強度、積層造形方向の異なる試験片の強度試験を行い、研究を進めていく予定である。
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