研究課題/領域番号 |
23K09362
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
貝淵 信之 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (50621330)
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研究分担者 |
吉光 喜太郎 東京女子医科大学, 医学部, 特任講師 (00551326)
岡本 俊宏 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (20256530)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 薬剤関連顎骨壊死 / 歯科インプラント / 細胞シート / 間葉系幹細胞 / ビスホスホネート / デノスマブ / 顎骨再建 |
研究開始時の研究の概要 |
薬剤による顎骨壊死(MRONJ)が問題となっておりチタンインプラント周囲にも発症することが知られている。我々は間葉系幹細胞シート(MSCシート)の血管新生促進作用や抗炎症作用などによりMRONJの発症を抑制できると考えた。本研究では、MRONJの動物モデルにMSCシートを適応したチタンインプラントを埋入する実験を行い、その有効性を確認する。
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研究実績の概要 |
間葉系幹細胞シート(MSCシート)を用いて、MRONJを引き起こさないインプラントの開発を行なっている。先行研究として、これまでにゾレドロン酸を投与したラットを用いてMSCシートにより顎骨に埋入したチタン材料周囲の炎症の出現を軽減させることが可能であることを示した。これらの研究成果をodontology誌に論文報告した。さらにこの研究を臨床応用へ進めるために、ビーグル犬を用いて同様な実験を行った。ゾレドロン酸を投与したビーグル犬の顎骨をトレフィンバーで切削除去して、MSCシートを移植した群と移植しなかった群で比較検討した。これまでのところ、肉眼的にも組織学的にも有意な差を認める所見は得られていない。また、MSCシートの細胞ソースとして検討中である歯肉、歯根膜由来のMSCに対して、次世代シーケンサーによる遺伝子解析や骨、脂肪分化実験、ELISAによるタンパク質分泌量の測定などを行った。次世代シーケンサーによる解析では、MRONJが発症している患者から採取したMSCとヘルシードナーから採取したMSCと比較したところ、いくつかの発現変動遺伝子がみられた。分化能などの検討では有意な差はみられなかった。温度応答性培養皿を用いて細胞シートの作製を試みたところ、歯肉、歯根膜由来MSCのどちらからも移植に使用可能と考えられる細胞シートの作製は可能であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
細胞ソースが決定しておらず、チタン材料表面の解析などがまだ行えていない。次世代シーケンサーによる検討は進んでいるが、細胞ソース決定の決め手にはかけている状況である。ビーグル犬の実験をチタン材料なしで予備研究として実施しているものの、推察していた実験結果が得られておらず、実験系の再検討が必要と思われる。
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今後の研究の推進方策 |
細胞ソースの選定を次世代シーケンサーや各種実験によって行っていく。これまでに行えていないチタン材料の性状の検討を、チタンの加工やチタン上での培養実験を行い検討していく。ビーグル犬による動物実験の実験系を再検討し、動物モデルを確立していく。チタン材料と細胞シートによる移植実験を確立したビーグル犬モデルで行い、組織学的に検討を行う。
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