研究課題/領域番号 |
23K09366
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
窪 寛仁 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70388362)
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研究分担者 |
橋本 典也 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (20228430)
城 潤一郎 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (60511243)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | エクソソーム / 上顎洞底挙上術 |
研究開始時の研究の概要 |
自家骨を用いた上顎洞底挙上術が行われ、現在も自家骨が移植材料のゴールデンスタンダードとなっている。しかし、自家骨を用いる際に生じる採取部の外科的侵襲、採取量の制限、移植骨の吸収などの問題がある。これらの問題点を解決するために細胞を用いた骨再生に関する基礎的および臨床的研究が行われてきた。その担い手として挙げられるのが、エクソソームである。エクソソームは細胞に由来する顆粒状物質であり、細胞間シグナル伝達の役割を担っている。本研究では、純度が高く分化能の高い脱分化脂肪細胞由来骨芽細胞より分泌されるエクソソームとゼラチンハイドロゲル徐放化システムを用いた新しい移植材料を開発する。
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研究実績の概要 |
成長因子は単独では生体内寿命が短く不安定であるため、これを再生の場で持続的に放出させる必要がある。 Tabataら(J Controlled Release 1994;31: 189-199)は、細胞増殖因子を高濃度で持続的に作用させる方法として、ゼラチンハイドロゲルを用いた細胞増殖因子の徐放化システムを開発した。このシステムを用いることで細胞増殖因子の生体内での活性低下を抑制することが可能となり、またゼラチンの含水率を変えることで徐放効率の調節を可能にした。申請者らはエクソソームについてもこの徐放化システムが有効ではないかと考えた。そこで、本申請課題においては、「ゼラチンハイドロゲルシステムで徐放化したDFATs由来エクソソームで上顎洞底挙上術は可能か」と言う本質的な問いに対する検証を本研究の目的とする。 頬脂肪体より脂肪組織を採取し、天井培養法によってDFATを樹立した。DFATをコンフルエントに達したのちに、骨芽細胞分化誘導化培地に変更し、培養した培養上清(DFAT-OI-Ev)と通常培養で得た培養上清(DFAT-ctrl-Ev)それぞれをサイズクロマトグラフィー法にてEvの抽出を行った。透過型電子顕微鏡(以下TEM)による画像解析、ナノサイト解析、ナノフローサイトメトリーを行った。骨芽細胞誘導培地と各Ev(DFAT-OI-Ev、DFAT-ctrl-Ev)をDFATに添加し、7日目、14日目にALP活性の測定を行い、遺伝子発現をRT-PCRにて定量した。DFAT-EvはナノフローサイトメトリーにてCD9、CD63陽性であった。TEMにて脂質二重膜をもつ直径約100 nmの粒子を確認した。DFAT-OI-Ev添加骨分化培地群はALP活性、runx2、Type I collagenの発現はEvの添加をしていない群と比較して有意に高い値となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
頬脂肪体より脂肪組織を採取し、天井培養法によってDFATを樹立した。DFATをコンフルエントに達したのちに、骨芽細胞分化誘導化培地に変更し、培養した培養上清(DFAT-OI-Ev)と通常培養で得た培養上清(DFAT-ctrl-Ev)それぞれをサイズクロマトグラフィー法にてEvの抽出を行い、それぞれのキャラクタリゼーションを行ったため
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今後の研究の推進方策 |
それぞれのEvよりmiRNAを抽出しsmall RNA-seq解析を行う。
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