研究課題/領域番号 |
23K09380
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
片倉 朗 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (10233743)
|
研究分担者 |
小山 拓洋 東京歯科大学, 歯学部, 非常勤歯科医師 (50906386)
小山 侑 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (80875691)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2026年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 口腔扁平上皮癌 / コリン / コリントランスポーター / 細胞増殖 / バイオマーカー / 扁平上皮癌 / メタボローム解析 / OPMDs / liquid biopsy |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はこれまでの研究の中で最も特徴的な発現が確認されたコリンとそのトランスポーターであるcholine transporter-like protein(CTL1)に注目し、口腔癌患者の検体を用いて、各種免疫染色、イメージング技術を用いて、その結果を多重ロジスティクス解析で早期口腔癌や上皮異形成症のバイオマーカーとして適切な物質の組み合わせとカットオフ値を検討し、唾液によるliquid biopsyを口腔癌の早期発見とOPMDsの経過観察等への恒常的な検査として普及させることを最終的な目標とする。
|
研究実績の概要 |
がん研究分野でコリンと細胞増殖能の関連性が注目されている。我々は以前に、健常者と比較して口腔扁平上皮がん患者の唾液中にコリンが有意に多く含まれることをメタボローム解析により明らかにいる。コリンは細胞膜の合成に必須であり、コリントランスポーター (cholinetransporter-like protein1:CTL1) によって細胞内へ取り込まれるが、近年、様々ながんにおいてコリンの代謝過多に伴うCTL1と細胞増殖能の関連性が注目されている。しかし、口腔がん分野における詳細な報告は多くない。本研究では、口腔扁平上皮がん組織におけるCTL1の局在ならびにCTL1と細胞増殖能との関連を検証することを目的とした。まず、in vitroとしてヒト口腔扁平上皮がん細胞株(HSC-3, HSC-4, Ca9-22)でのCTL1の発現および局在を多重蛍光染色およびWestern blottingにより確認した。次に、in vivoとして4NQO誘発舌がんモデルラットを作製し、口腔扁平上皮がん組織内でのCTL1の発現をKi67等とのマーカーと多重蛍光染色により確認した。さらに、ex vivoとしてヒトの口腔扁平上皮がんの手術検体におけるCTL1の発現を多重蛍光染色により確認した。これらの結果より、我々は口腔扁平上皮がん細胞ならびに口腔扁平上皮がん組織でCTL1の高発現を明らかにし、細胞増殖能を有する細胞ではCTL1の産生増加や細胞膜への輸送亢進に関連している可能性を示唆した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
in vitro、in vivo、ex vivoでは概ね成果が出ており、今後検証する口腔扁平上皮癌患者ならびに健常者の血液ならびに唾液の採取も進んでいるため。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は口腔扁平上皮癌患者ならびに健常者の血液および唾液中のCTL1の発現をELISA法により確認していく予定である。
|