研究課題/領域番号 |
23K09385
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
濱田 良樹 鶴見大学, 歯学部, 教授 (70247336)
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研究分担者 |
加藤 晃一郎 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (30719373)
熊谷 賢一 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10518129)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 口腔癌 / スフィンゴリン脂質 / 口腔扁平上皮癌 / T細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔扁平上皮癌の浸潤・転移に関与する細胞膜活性スフィンゴ脂質に着目した新たな免疫制御法の確立を目指す。 具体的には、① スフィンゴ脂質の代謝産物であるスフィンゴシン-1-リン酸(S1P)および各種受容体の発現様式、②S1Pのシグナル伝達による制御性T細胞の遊走の2項目を、口腔扁平上皮癌患者の切除検体組織の浸潤先進部で示すとともに、臨床病理学的因子との関連性を解析し、浸潤・転移ならびにT細胞の遊走能に関わる複数のパスウェイの統合点を制御する機構を解明していく。
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研究実績の概要 |
口腔癌における治療抵抗性患者の予後は未だ不良であり、新たな治療法の開発が切望されている。近年、他臓器の癌では、抗癌剤の改良に加え分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤も積極的に導入されているが、口腔扁平上皮癌の病態形成や生体内での免疫学的反応については不明な点が多く、開発は停滞している。口腔癌の予後の決定因子である浸潤・転移の分子機構の解明とそれに基づいた新規治療法の開発は歯科口腔外科領域において重要な研究課題である。 本研究では腫瘍の浸潤・増殖に関わるリン脂質に着目し、癌細胞細胞膜上での機能分子の再分配およびシグナル伝達集積と細胞骨格再構成による形態変化と、リンパ節転移に関わる腫瘍免疫応答からの回避に関わるT細胞遺伝子発現解析を病理組織学的および免疫生物的に解析する。スフィンゴリン脂質を標的とした機能分子の細胞膜上での分散による腫瘍の浸潤・増殖能と腫瘍免疫応答との関連性の解明という新たな観点から、これまでにない口腔癌に対する新規診断・治療法の礎となることが期待される。 鶴見大学歯学部附属病院口腔外科・顎顔面外科もしくは関東労災病院歯科口腔外科を受診して手術を施行した74例の口腔癌患者のうち、文書による同意が得られた成人を研究対象とし、リン脂質に関する免疫病理組織学的解析を行った。免疫病理組織学的解析を行う項目は、脂質代謝のマーカーとしてSPHK-1、およびレセプターの発現を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
口腔癌の診断・治療を目的に外科的切除された組織を用い、リン脂質に関する免疫病理組織学的解析を行った。
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今後の研究の推進方策 |
リン脂質に関する免疫病理組織学的解析を点数化して浸潤および転移能を解析する。
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